バンドをひと足先にチェック!?~フジロック前夜祭in東京レポート

070715omokage_c328.jpg

 フジロックまであとわずか。フジロック・オフィシャルショップの岩盤が入っている渋谷パルコ・クアトロではフジロックデイズとして、抽選会などがおこなわれたなか、クラブクアトロでは「前夜祭in東京」と題してライヴイベントが開催された。

 台風が関東直撃かと心配されたけど、最悪の事態にはならずに、お客さんも面影ラッキーホールが始まるころには結構埋まったのだった。セットチェンジ中は、いままでのフジロックの映像がスクリーンに映し出されていて、「あの時は、ああだったなぁ」と懐かしく思った。



■LITE(3日目 ルーキー・ア・ゴーゴー 3:30~)

070715lite_c206.jpg

 この日のオープニングアクトは、ルーキー・ア・ゴーゴーに出るLITEだ。4人組で、2本のギターがストイックに鳴っているインストゥルメンタルのバンドである。

 このバンドを1年くらい前に下北沢シェルターで観たことがあるけど、そのときより、よりダイナミックに、より攻撃的になった感じがする。ギターの轟音と躍動するビートの合体は、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインやモグワイなんかの轟音バンドとディシプリン時代のキング・クリムゾンを足して2で割った感じだ。無駄なものを削ぎ落とした音に豊かなニュアンスを込めるという離れ業を成し遂げている。フジロックで登場するのは、最終日の夜中の3時半。おそらくみんな体力の限界を越え、フラフラになったところにガツーンとくる音をぶちかますようになるだろう。


■面影ラッキーホール(3日目 オレンジコート 11:00~)

 面影ラッキーホールがフジロックに出ると聞いて、彼らの長いブランクを知る者にとっては感慨深いものがあった。「伝説のカルトバンド」になりかけていたのだけど、ここ数年ライヴをまたやるようになって、ファンを狂喜させたのだ。夜の街にひっそりと暮らす男と女のやる瀬ない姿をねっとりと歌い上げる面影ラッキーホールの歌は、格差社会といわれる今の方がより一層リアルに響く。

 お爺さんと少女の恋愛を歌う"今夜、巣鴨で"から始まったライヴは、総勢12人の大所帯で、ホーン隊が元気に鳴る、昭和歌謡ファンクバンドで、今回フジロックに出る、渋さ知らズ、捏造と贋作、赤犬などが好きな人に絶対のお勧め。

 ヴォーカルのアッキーのひねくれたMCも絶好調で、かなり笑わせてもらった。そんな彼らの新曲が"パチンコやってる間に産まれて間もない娘を死なせた…夏"というトンデモないタイトルなんだが、これが軽快なダンスチューンになっているのだ。もうひとつの新曲は"おみそしるあっためてのみなね"という生活感溢れる切ないバラードで、これもすばらしい。

 しかし、このバンドは3日目の朝一番にオレンジコートに出る。アサイチからこのバンドでいいの? って思う。朝から夜の新宿歌舞伎町を味わいたい人はぜひ。まあ、夏の朝らしいといえば、高校球児を歌った"俺のせいで甲子園に行けなかった"という曲もあるが(笑)。


■MONORAL(2日目 レッドマーキー 10:20~)

070715monoral_c420.jpg

 そして、トリはMONORAL。ステージ前に詰め掛けているのは女の子たち。面影ラッキーホールは、MONORALファンの女の子たちに、エグい歌詞を浴びせていたのだけど、意外にも場が引くことも、凍り付くこともなく、面影もかなり盛り上がっていたのでよかった。

 さて、MONORALはちょっとアイドル的な人気があるのかなと思えるくらい女の子の歓声が上がる。しかし、出てくる音は本格的だ。聴いていると、パール・ジャムやスマッシング・パンプキンズ、ニルヴァーナ、レディオヘッドの名前が浮かんでくる。たぶん、この辺のバンドが大好きなんだろう。全て英語の歌詞、加えて迫力のあるギターサウンドなので、90年代のグランジとかが好きな人にお勧めできるかもしれない。

 このバンドが登場するのは、2日目レッドマーキーの朝一番で、朝から迫力ある音を聴いて景気をつけるのには、うってつけかもしれない。この日ステージ前を埋めた女の子たちは、フジロックにも来るだろうか。彼女たちが、タオル回したり投げたりする応援を眺めるだけでも新鮮な感じだ。