私たちはなぜフェスティバルに惹かれるのか?グラストンバリーレポート<会場編>

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 今回、オルグスタッフ数名がそのグラストンバリーフェスティバルに参加した。そのレポートを全3回に渡ってお届けしたい。フジロックがお手本にし、既に文化として根付いているグラストンバリーフェスティバル。その空気をレポートから少しばかりでも感じとることで、あなたがフジロックという1年に1度のフェスティバルに求めているものを改めて思い出してみてはどうだろう?


 近年日本では夏フェスブームと言われ、各地で毎週のようにフェスティバルと名のつくイベントが開催されている。フジロックもそうであるが、これらのイベントは決して気軽に足を運べるものばかりではない。学生にとってチケット代や交通費などフェスティバルに参加するための経費はかなり痛い出費であろうし、社会人にとって休暇をとるのは容易なことではない。しかし、そんな大きな対価を払ってでも、人々はフェスティバルへ行く。それは勿論、私もだ。

 そもそもフェスティバルとは何なのだろう? 私は、そしてフェスティバルに参加する全ての人々は、何を求めて1年に1度、あの地に集まるのだろう? 映画『GLASTONBURY』を観たとき、それらの問いの答えが詰まっていると感じた。そしてそこに映っていたのは、単なる「ブーム」ではなく「文化」として人々に根付いたフェスティバルの姿だった。


■グラストンバリー基本データ(2007年度)

日程は?>>毎年6月下旬に開催。2007年は6月21日(木)~24日(日)

ロンドンからの距離は?>>車で4時間程度

チケット代は?>>通し券のみの発売で38,500円(145ポンド+手数料9ポンド位、1ポンド=250円で計算)※フジロックは、2007年度通し券39,800円

動員数は?>>16万8,000人(ただし子供、スタッフ、プレスはカウント外)おむつをしている赤ちゃんからお年寄りまで幅広い年齢層が参加している。14歳以下の子供は無料なので、家族連れもけっこう多い。

グラストンバリーオフィシャルサイト>>http://www.glastonburyfestivals.co.uk/


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■雨ニモ負ケズ泥ニモ負ケズ

 積極的に泥人間になろうとする者、仮装パーティーを楽しむ者、結婚式を挙げる者。バカだと言われようが何だろうが、それぞれが自分のやりたいことを楽しむのがここの流儀。

 お金さえあれば大抵のことは何とかなるかもしれないのがグラストンバリー。Tシャツ、ドレス、長靴、楽器、さらにはテントの果てまで何でも揃う。でも値段はかなりお高め! 「この感動を今すぐ伝えたい!」と思えば、その場から絵葉書を出すことだって可能。なぜかポストまで置いてある。

 ステージの数は、タイムテーブルに掲載されているもので12個、掲載されない小さなものを含めると、たぶん30個以上はあったと思う。しかも、そういった小さなステージでジョスストーンやマッドネスやダーティプリティーシングスなどの大物が演奏することも結構ある。さらにライブ以外でも楽しそうなことはあちこちで起きているわけだから、ここではタイムテーブルなんて参考程度にしかならない。

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■ここって、アートフェスティバル??
 一周なんと4時間弱もかかる広い広い会場内は、旗のデザインによってステージの区別けがつけられる様になっている。そして、至る所にあるアートやオブジェがフェスティバルに華を添え、ステージに向かう私の足をついつい止めてしまう。巨大な吹き流しの展望台や、カラフルな色合いの巨人に驚いたり、木の上に乗せられた無骨な牛のオブジェにニヤけたり。ベンチの後ろにはLOVEの文字。愛を語るためだけに作られた(?)薔薇の庭園。極めつけは、無料の彫刻コーナーで、音楽そっちのけで石を削り続ける人がいた。見るもの全てが面白くて珍しくて、おかげで(?)私は1日3本程度ライブしか観られないで終わってしまった。

ちなみに、この牛のオブジェ。2005年のグラストンバリー特集をみると、この時は三段重ねだったみたい。


text by org-aco, org-philine
photos by org-aco, org-philine, org-q_ta, org-ryota