世界一クリーンなフェスティバルに!
フジロックフェスティバルが、終わるかもしれない時。
ごめんなさい。開催前に水を差すようなタイトルにした事を、オルグスタッフとして謝ります。けれど、これは一人の参加者としてどうしても皆さんに伝えたいためで、また、このタイトルが現実としてやって来る日は、無いとは言い切れないのです。
フジロック一年目の舞台・天神山が次の年使われなかった理由の一つとして当時挙がっていたのは、97年の会場に残された大量のゴミでした。そして、この写真は、昨年のFuji Rock Festival・苗場スキー場です。
持ち物リストに載せていなかった大切な「持ち物」として、この記事をご紹介します。

個人的な話になりますが、僕は深夜レッドマーキーが好きなので、毎年フジは朝までコース。ひとしきり体を揺らしたあとFUJI ROCK EXPRESSのレポートのためにPCに向かい、そして記事を仕上げた後は、青みがかった空とグリーンステージの景色を見渡して大あくびを一つというのが日課です。誰もいないグリーンステージは、満員のそれと違った味があるのですが、その感慨深い景色が、ここ最近違和感を伴うようになってきました。そう、あまりにゴミが多いのです。
ボードウォールの時、苗場観光組合の方も「まあ……規模が大きくなるというのはこういった側面もありますから」と言っていましたが、やはりどこか寂しそうでした。また、昨年フジロック期間中、苗場で作業中のオルグスタッフにこんなメッセージが届きました。(引用タグ)…フジロックエキスプレスですが、フジの「良い面」ばかりが強く目立つ印象があります。よかった、楽しかっただけの陽面で終わるのではなく、将来に向けて、陰面も積極的にUPして欲しいと思います(ここまで)—これは、スマッシュからのお願いでした。みんなが「おや……?」と考えているのです。
苗場にフジロックがやってきた当初、以前からの参加者は97年の反省と「フジロックが続けられなくなるかも、ってのはもう沢山だ」という危機感から、自らゴミを拾うなどする形で自分達のフェスティバルを維持しようとしてきました。そして、その姿を見た現地の人々が「ロックの人たち」(当時苗場の方々が呼んでいたフジロッカーズ)に対する誤解をといて、そして今の形があります。
Fuji Rock Festivalは一夏の作品ではなくて、色々な人たちのつながりと、今までの積み重ねによってここまでの形に仕上がったものなのです。みんな7月の最終週末を素晴らしい思い出にしたくて、そしてそれはこの先も続き、いずれあなたの後輩や子ども達も仲間入りを果たすかもしれません。
フジロックは今後も続くことでしょう。そして、それはフェスティバルであり続けてほしい。来年も、その次も、白髪も生えてきたら同窓会までやっちゃいましょう。その時、フェスティバルがそこにあるのならば……。
【参考】
99年のエクスプレス
02年のエクスプレス
03年のエクスプレス
text & photo by Org-Ryoji
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