南兵衛@鈴木幸一さんインタビュー

『フェスティバル・ライフ』の著者、南兵衛@鈴木幸一さんインタビュー:前編

 『フェスティバル・ライフ——僕がみた日本の野外フェス10年のすべて』は、フェス好きなら必読の本である。フジロックのアヴァロンを仕切る通称・南兵衛さんが、SMASH日高社長、UA、越智純(レインボー2000)、小林武史(ap bank Fes)と語り合い、90年代のフェス黎明期から現在までのフェスやレイヴを振り返る。どこを読んでもフェスの空気感がよみがえってきて楽しめると共に、資料性も高く、後の世代が日本のフェスを語るとき、この本を避けて通れないだろう。

 著者の南兵衛さんは、オフィス・アースガーデンの代表で、フジロック以外でも、朝霧JAM、"渚"Nagisa Music Festival、メタモルフォーゼ、ap bank Fesなどフェスや、代々木公園でおこなわれるアースデイ、アースガーデンの現場作りに関わっている。とにかく、音楽と自然がある場所を愛する気さくで大らかな人である。話は面白すぎて、全部を紹介できないのが残念だけど、前編後編に分けてお届けする。まずは、フジロックとの関わりなどから。

『フェスティバル・ライフ—僕がみた日本の野外フェス10年のすべて』

【荒くれ者のお目付け役!?】

——フジロックとの関わりを教えて下さい。

 南兵衛:98年の豊洲のときはただのボランティアで、99年はA SEED JAPANの副責任者をやった。99年はボランティアが一挙に増えたので、助っ人ぽい立場で羽仁カンタなんかと2〜3人と一緒にシステムを作ったけど、僕はもともとイベント制作の人で、お店が並んでいる場作りをやりたいと思っていたんだよ。次の年は何をやろうかなというときに、当時は日高さんと結構キャンプに行っていて、日高さんに「アヴァロンに力を入れたい」って言われて、アヴァロンに関わるようになった。一方で、僕はフィールド・オブ・ヘヴンの出店者の紹介もしていて、今でも半分以上は僕の紹介じゃないかな。

 アヴァロンは、もともと一部のPA会社のスタッフが押しかけで音を出し始めた不思議なフィールドで、スタッフたちは西部劇の荒くれ者みたいで、放っておくと危ないからお目付け役みたいな感じだったんだよ(笑)。アヴァロンって一番小さいのに一番何でもあるフィールドで、ステージもある、出店もある、NGOもある。その狭いところで人の整理が大変で気を使う。知らない名前があって、「これ誰なんだろう?」と思っていると、実はどこそこのバンドのヴォーカリストだったりして、すごく混雑することが結構ある。

 アヴァロンの脇はフィールド・オブ・ヘヴンへの導線に接しているから人が溜まって危ないんだよ。それでロープで誘導するとか結構忙しい。お店に関しても、昔は余計なトラブルがものすごく多かった。水の使い過ぎでタンクが空っぽになって必死で水を運んだこともあったし、最近はライトに集まる虫が増えて、お店に入ってくるからライトを消すとか消さないとかで一人ずっとそれに張り付けていたりした。トラブルがなければ平和に過ごせるはずなんだけど、フジは時間も長いし、仮設の物が多いから不意のトラブルがap bank Fes.と比べても多いね。

【フェスで食えますか?】

——南兵衛さんの本を読んで、自分もあんなふうなフェスティバル・ライフを送りたいと考える人がいると思うのですが、この仕事って食えますか(この仕事で生活できますか)?

 南兵衛:フェスティバルで食ってる人って、そんなにいない。例えばSMASHがフェスで食っているかといえばちょっと違うし。僕とかトランス系のオーガナイザーの一部や、映像や音響会社の一部のスタッフなど、オフィスの単位でやってるところは、2〜3個思い付くくらい。それくらいのかなり狭いところだね。

 別にそういうものを目指していたわけでもなくて、ただ、フェスの場を作るのが好きで、そうした話があって積極的に手伝っていく中で、いつの間にか仕事になっていたという感じだね。仕事は、4月ぐらいからそこそこあって、11月の半ばぐらいまであるからね。冬場は仕事が少なくなるから、スキー場で仕事できるところを探そうかって冗談半分に言ってるけど。

——こういう仕事は皆にお勧めできるものですか?

 南兵衛:お勧めするもんじゃないね。基本的には難しいと思う。どれくらいの仕事があるのか、世の中に求められるのか、誰にも分からないんだよね。仕事として考えるより、むしろバンドで食っていけるかどうかと考えるのに近いような気がする。バンドって技術の問題もあるけど、自分たちの個性を世の中から求められるのかはやってみないと分からないじゃん。バンドが食えるようになるには、バンドにマジックが起きないと無理。僕たちのオフィスが何とかやっていけるのも、それに近いものがある。

 僕自身は20歳そこらで百姓をやっていて、今でも最終的には百姓になろうと思っている。そこまでの過程として何で自分を鍛えるのか、世の中とのバランス点を見つけるのかがテーマなんだよね。

 もし、一般論で言うのであれば、フェスで仕事したいと思うなら、ウチに来るしかない。でも、ウチは今これ以上、人を入れられないなぁと思ってるんだけど。それよりは自分で出店するという方があり得るだろうね。僕の周りには、そういう出店者が40軒ぐらいかなぁ。それぞれになんとかやってるよね。そこでの商売でシーズン中は十分食えるって言う奴もいるし、お店を別に持っていてフェスの場が楽しいから来ているっていうのもいるし、好きで仕事としてギリギリ成立するから来ちゃうっていう。

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