大将インタビュー
たっぷり聞いてきました! ドーンとおトクな大将インタビュー
■グローバル・クール、フジロック'06あれこれ
——今年は“グローバル・クール”が目立っていましたね。
大将:グローバル・クールについては去年から話が出ていた。もともとフューチャー・フォレストをやっているダン(・モレル氏/グローバル・クールの最高責任者)が世界的なキャンペーンを始めるってことで、フジロックも関わることになったんだ。
前にも話したけど、たぶんこのまま放っておくと地球はダメになる。世界各地で明らかにおかしな症状が出ているんだから。もう草の根運動じゃ間に合わない。政府や企業が参加してCO2を減らしていく必要がある。ビジネスでも関わらないと手に負えないところまでいってるんだよ、地球は。
グローバル・クールは世界中で連携してやっていこうというキャンペーンだから、じゃあフジロックはその先駆けになろうと思った。音楽を通じてグローバル・クールを知ってもらって、お客さんや世界各国の人たちにちょっとでも関心をもってもらえればいいと思うんだよね。
今回、オーランド・ブルームとケイト・ボスワースが来てくれたけど、彼らはキャンペーンに賛同して、自腹で来てくれたんだよ。
——ドラゴンドラやパレスオブワンダー、木道亭など、メインステージ以外の場所にもたくさん人が集まっていたのも印象的でした。10年経って、お客さんの楽しみ方も広がったなと思いました。
大将: 前にも話したけど、俺は10年目だからって別に感慨もないし、特別なことをやろうとも思わなかった。ただ、パレスオブワンダーはちょっと仕掛けようってことで、作戦は練ったよ。まあ、お金も使ったけど(苦笑)。
アーティストから「木道亭に出たい」とか「苗場食堂に出たい」とか言ってもらえるのは嬉しいよね。もともとは冗談で作ったようなステージだから。自分たちで屋根用のテントを張ったりお客さんに機材運ぶのを手伝ってもらったりしてさ。
——それが今や立派なステージとして定着していますもんね。ただ、事前にタイムテーブルが出てしまうのはサプライズ感がなくて寂しいような……。
大将:うちのスタッフも同じことを言ってて、俺、怒ったんだけどさ、ちょっと考えてみてよ。きみたちはハプニングで楽しいかもしれないけど、出る側の誇りはどうなる? ほとんど手弁当みたいな形で、自分たちで機材を運んでわざわざ来てくれたのにまったく名前が出ないっていうのは、違わないか?
最初はね、お客さんが集まるかもわからなかったし、本当に当日になって声をかけていたんだよ。何年か前の清志郎くんみたいに、飲みながら「やるか?」「OK」「じゃ、やれ」ってさ。去年まではその延長だったんだよ。ハプニングだとかお客さんを驚かすとか。
でもやっぱり、遠くから駆けつけてくれる人たちのことも考えなきゃ。彼らにも「俺、フジロックに出たんだよ。ほら、名前載ってるだろ」って喜んでほしいし、「今年はフジロックに出られて楽しかったな」って思ってほしい。それが次の活動につながっていけばもっと素晴らしいことだしさ。
さっきの話とまったく同じだよ。慣れちゃいけない。当たり前だと思っちゃいけない。自分たちが生意気になっていないか、おごっていないか考え直してみてよ。どうかな?
俺はもちろんお客さんのことも考えるけど、あそこまで自分たちで機材を運んで来てくれる人たちも大事にしたい。有名なアーティストも無名なアーティストも変わらないよ。これは俺がアーティストとつき合っていく時の根底にあるものだよ。
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