大将インタビュー
たっぷり聞いてきました! ドーンとおトクな大将インタビュー
■もうすぐ朝霧JAM! そしてフェスと「人生の楽しみ」とは!?
——朝霧JAMはどんな感じですか?
大将: いつも通りだよ。天気が良けりゃいいけどな。去年は晴れたけど、今年はどうかなあ。10月上旬開催だからちょっと寒いかもね。
——朝霧JAMは出演者を発表しなくても確実にチケットが売れるようになりましたね。
大将: フジロックのお客さんともかぶっているけど、朝霧JAMのファンも増えたんだろうね。フジロックの場合は、最終的には来るんだけど、それでもやっぱりまずはラインナップだと思う。一方で朝霧JAMは、あえて出演者の名前を出していない。差別化じゃなくて、コンセプトが違うんだよな。アーティストの話ばかりで心の余裕がなくなったらいやじゃない? ラインナップがわからないことで、逆にゆっくりと構えていられると思う。お客さんの住み分けというよりは、場の磁力だろうね。アーティスト云々よりのんびり過ごしたいっていう雰囲気。俺たちもそのつもりでやってるしね。要するに環境だよ。
——確かに朝霧JAMに関しては「すっぱ抜きは?」って言われないですねえ。
大将: 誰が出るのかは、だいたいみんな勘づいてるよ。自分たちのホームページで発表しちゃうアーティストもいるし。「ダメだ」って言ってるのに。
——そろそろ当日発表に踏み切ったりして?
大将: いや、出演者は事前に発表するよ。それはやっぱり、さっきの木道亭や苗場食堂の話と同じ。それにいくらステージが2つだけといっても、何も情報がないとお客さんも困るだろうし。10日〜2週間くらい前になると思うけど、ちゃんと発表するよ。
——これからフジロックはどうなっていくのでしょう?
大将: まだ何も考えていない。とりあえず、来年はやる。まあ、再来年まではやるだろうな。というのは、2008年が日英修好通商条約150周年なんだよ。この前もイギリス大使と話をしてね。これはフジロックだけじゃないんだけど、「150周年ということで、美術や音楽や芝居などいろいろとやっていきたいから協力してもらえないか」ってことだったんだ。で、俺としてはフジロックで1日は150周年と絡めて何かやろうかなと考えている。まあそういうこともあるから、再来年までは絶対。
——“絶対”ですね?
大将: うーん、絶対っていうか、まあ「そう考えている」ってことだよ。
——またまた思わせぶりな! でもとりあえずは続くとわかって一安心です。
大将: シャトルバスとか移動の仕切りとか、いろいろ反省しながら改善していくからさ。なるべくネガティブにならないようにしてほしい。だけど、お客さんもある程度の不便は覚悟してもらわないといけないよ。トイレは並ぶだろうし、雨も降るだろうし。そのあたりは理解して、協力してほしい。
これは別に開き直って言ってるわけじゃなくて、それもフェスティバルなんだよな。1年目から言ってるだろ、「フジロックは不便ですよ」って。
——あ、確かにそうですね。最初のころは不便に備えてものすごく準備しました。2リットルの水を持ち歩いてたもんなあ。大事なことなのに忘れてました。ダメだなあ……。いやね、フジロックが始まってから10年たって、近ごろ本当に「自分たちも歳をとったなあ」と思うわけですよ。
大将: がはははっ。フジババアだな。
——えーん(泣)。
大将: 歳をとるということは、経験を積むってことだ。いろいろな知識も増えるし、友人も増えるし、ものの見方も変わる。その中で大切なことはいっぱいあるけど、一番大事なのは「生き方」だと思う。仕事や家庭といった生活のために生きるだけじゃなくて、それプラス、好奇心や興味を持つことが人生のちょっとした潤いになると俺は思ってるんだよね。
でないと、歳をとっていく時に見事に老いていくんだよな。生きていくことに疲れちゃってるから、かつて自分が好きだったものにも興味がなくなってしまう。それはとても悲しいことだよ。音楽を聴くことと生活が大変なことは一緒じゃないよ。歳をとろうがなんだろうが、そういう楽しみが大事だと思うんだよね。
何でもいいんだよ。絵を描いてもいいし、写真を撮ってもいいし、友だちと一緒に食事することでも、ハイキングでもいい。その中のひとつに音楽があるとしたら、「1年に1回遊びに行こうかな」という気持ちになれるものがあるといいよね。フジロックに限らず他のフェスティバルも含めて、人生のスパイスのひとつとして「フェスティバルがある」ってことはとてもいいことだと思うよ。
interviewed by Org-satori , Org-saya38, Org-funa
Photos:Fujirock Express
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