photo by Koichi “hanasan” Hanafusa
今年のフジロック3日目、フィールド・オブ・へヴンの12:30に登場するスティーヴ・ナイーヴ・バンドのゲストがジョー・サムナーからグレン・ティルブルックに交代というニュースを聞いて、驚喜したのは相当なUKポップのマニアだろう。ジョー・サムナーを楽しみにしていたファンにとっては気の毒だったけど、代打で出てきたグレン・ティルブルックは、スクイーズというバンドで活躍したベテランのポップ職人で、今年も1月にソロで来日、アコースティックギターで2時間以上歌いまくるという精力的なステージを見せてくれたのだ。同じ年に2度も来日するなんてファンにとっては夢のようだ。
とはいえ、「グレン・ティルブルックって誰?」という人も多いだろう。UKのギター・ポップが好きな人は絶対聴かないといけないアーティストだと断言できる。例えば、ブラーの『モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ』や『パークライフ』が、60年代のキンクスからの伝統を受け継ぐアルバムであるなら、スクイーズは、音楽的にも世代的にも、その両者の中間に位置するアーティストだろう。
スクイーズは1978年、パンク/ニューウェーヴがブームの最中にデビューした。最初はタテノリぽいビートで、いかにもニューウェーヴな音だったけど、次第にパブロックのようにイギリス庶民の生活を歌い、そしてビートルズ直系のポップさがバンドの特徴になった。81年にエルヴィス・コステロ他がプロデュースした『イースト・サイド・ストーリー』はUKポップを代表する名盤の誉れが高い。
グレン・ティルブルックは僚友クリス・ディフォードと共にメインのヴォーカル、ソングライターとして活躍。現在「ジュールズ倶楽部」ですっかり大物司会者になってしまったジュールズ・ホランドも元々はスクイーズのキーボーディストだったし、その後任になったポール・キャラックは、セッション・ミュージシャンとして引っ張りだこで、全米1位になったマイク&ザ・メカニクスの”The Living Years”ではリードヴォーカルも取っている。このように地味だけど、現在も至るところにスクイーズの痕跡を認めることができる。
グレン・ティルブルックは、最近では2005年、そして今年日本でライヴをおこなっている。自身の最新作から、過去のスクイーズの名曲の数々、そして、ビートルズ、キンクス、モンキーズ、ジミ・ヘンドリックス、ウィリー・ネルソン、ファウンテンズ・オブ・ウェインなどのカヴァーを披露して楽しいステージだった。今回のフジロックでは、あくまでもスティーブ・ナイーヴ・バンドのゲストという扱いだけども、今年の4月に行われたニューヨークでのライヴにグレンは参加していて、スクイーズの曲もわずかながらプレイしている。もっとスクイーズの曲を聴きたいと思うけど、グレンの伸びやかで優しい声がへヴンで聴けるのであれば、それで十分だ。
しかも、フジロックが明けた翌月曜日、7月27日には、もはやグレンのホームと言ってもいい(!?)吉祥寺スターパインズ・カフェでグレンのソロライヴもある。フジロックで彼に魅了されたら、帰った足でそのまま直行だ!
注)7月27日 吉祥寺スターパインズ・カフェのライヴはTHE MUSIC PLANTの企画・製作になります サイト: http://www.mplant.com/
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