FRF感動記応募と言うことで、 自分は素敵な出会いをしたのでこれを機会に普段あまり触らないキーボードに向かい
不慣れな指を走らせようと思います、

実は自分は今年初参加であり、フジロックがどんなものか、夏の風物詩と言っても過言ではないのに、雑誌という媒体でしか触れることが出来ませんでした。ところが今年に限っては大将のご好意(後に冷や汗もんだったそうですが)により学生の自分にとっては涙もの!そうご存知の早割制度!まさに運命のような出来事、早速フライヤー片手に申し込んだのは今でも覚えています、
そうか、あれからもう半年近く経つのか。と
そして余った八千円でCD、テントとキャンプ用品を購入、フジへの準備も長期に渡り完璧でした、特に一緒に参加する友達とタイムテーブルを眺めては作戦を練っていたあの日々がもう楽しくて!おまけに、予定があって参戦できない友達も必死になって移動時間も計算し計画を立てている姿には哀愁を感じた(笑)
そして青春18きっぷを購入し各駅を乗り継ぐ越後湯沢が近づくたびフジロッカーズらしき人たちがちらほらと目に留まる、皆重たい荷物を抱えてにも関わらず、疲れを微塵も感じさせないほど元気だ、フジには自然と笑顔にしてしまう何かが存在するというのか?はたまた音楽という存在の魔法か、否か。それを確かめるべく、苗場の地に降り立つ。
ここまでは順調、さてさて肝心のFRFでの感動ですが、前夜祭から参加し寝ても覚めても音楽の世界に浸っている己にとっては、表現が乏しいですが、天国の以外のなにものでなかった。音さえあれば誰とでも繋がっていられる、そう云い切れるほど。会場で隣になった人も体が接触した時にもすいませんの会釈だけで笑顔返ってくる、こんな空間、通常の生活でありうるのかなぁって、ふと思った。いや、ないであろう。これも音の根底にある国境の存在しない力。ん、力?何だろうそう改めて考えてみたらそれすら考えることも馬鹿らしくなってくる。良質の音楽を一日中耳でき、自然と一体化し普段の生活から開放されたよう、体の欲求どうり、人間の摂理とも言うべきか、疲れたら眠る。後者はきわめて単純なことなのに、普段は何かに追われそれもままならない事も誰もがあるだろう。そんな幸せを噛み締める。
がしかし何を勘違いしたか、社会と言う名の動物園から解き放たれたが如くアーティストグッズ、食事にビールやら欲求の赴くままに…本末転倒、二日目に軍資金切れ。初心者丸出し。唯一救いだったのが川の水、太陽の光を浴びてキラキラと踊るようにせせらぐ川の流れは僕の心と腹を(笑)満たしてくれる。手持ちのペットボトルに友達を詰め込みライブに出掛ける、三日目大トリのチリペッパーズのライブも終了し、マーキーに最後の夜、俺の居場所を探しに行く。
しかし誤算だった、精神だけで繋ぎとめていた体力が底を尽きた、レッチリの演奏最中には感じもしなかった疲労が体を包む、でも音楽が僕をそこへと運んでくれるそんな気がした。いつの間に着いたのだろう、確かな記憶がない、踊っている事だけは足の疲れから感じ取れた、時が進むにつれだんだんと感覚が無くなっていくのがわかった。もう潮時か…その時、ペリーの時いやラブジェッツの時か定かではないが肩を叩く感覚が少しだけ、そうほんの少し、薄れる記憶のを呼び覚ますように語り掛けた。
『あ、昨日の』
出会いは突然なもので、前夜祭から遊びほうけて、着替えは毎日変えているもののそろそろ風呂にも入らなければと思い、足を運んだ富士の湯で隣に並んだ人。九万人の中の一人。ブンブンサテライツのTシャツを着ていた彼は筋金入りのフジロッカーズで、毎年参加しているという、待ち時間意気投合して、たったものの30分ぐらいだっただろうか、夢中に、ただ純粋に音楽の話をした、まるで砂場であそぶ子供のように。暗闇に赤い光が踊り狂う中、目も半開き、音楽鳴り響く中言葉を交わす、無論そのときの会話も覚えていない、

『ありがとうございます。』
その二つの言葉だけは今でも脳裏に焼きついている、そして残った己の右手には二千円。
あぁ、こんなどうしようもない俺に、たった一時間にも満たない時間を共有しただけのこの俺に。その時ようやく耳を劈く音の中、物事を理解し目が覚めた。あぁ、そうか、そうだ。なぁ、
大袈裟かもしれないがここに居ないかも知れない、実際帰りの電車賃も工面できなかった訳で、この出来事がなければパソコンに向かうこともなく、今まで通りの、何の変哲もない日々を送っているのでしょう。実際人生観も大分変わりました、自分の甘さに気づき、周りに目もくれず若さに任せて行動していた恥ずかしく思います、そういや中学生のとき通信簿に担任の先生から記されていたことなのに…ふと思い出す。
フジロックに参加し純粋に音楽を感じることができた、それは今年のフジが終了した時にも感じた、そして一回り人間的にも大きくなれたと、数ヶ月たった今、ひしひしと。
まだまだ未熟者のしがない文章ですが、少しでも感謝の念が伝われば、我これ幸いです。最後まで目を通して頂きありがとうございました。最後に、御礼を直接伝えたかったのですが、メールというこの様な形になってしまいましたが、本当にありがとうございます。
ありがとうの続きを伝えたくて、来年またお会いできたら、そのときに… |