MRO pre party レポート
出演者も全て出揃い、いよいよ開催が迫ってきたMagic Rock Out '04。今年は「ロックン・ロール」をテーマに、プライマル・スクリーム、イギー・ポップとストゥージズが!なんて、それだけでかなり盛り上がっている人も多いのでは。でも他にも面白いバンドもいっぱい出るから、そのへんもしっかり押さえとかないと・・・というわけで、今からMROが待ちきれなくて暴れたい人も、当日に向けて予習に余念がない人も、もちろんただ音楽を楽しみたい人にもバッチリなイベントをBritish Pavilionと岩盤の皆さんが開催してくれた。この日、2/14のBritish PavilionはMROのプレ・パーティー&バレンタインスペシャルということで、ハコも普段より少し大きめ。バレンタインに浮かれる渋谷センター街を通り抜けて、クアトロ向かいのJ-Pop Cafeに行ってきた。
※UK音楽好きのオアシス、British Pavilionの情報はこちら
http://www.fusionmusique.org/
※ Terryさんのインタビュー も併せて読むとよりお楽しみいただけます。
開場直後に入ったところ、さすがに土曜ということもあってか、エントランスにはすでに20人くらいの行列ができている。実はこの日はバレンタインデーということで、ロックン・ロールに対する愛のこもったチョコレートを持ってきた女の子はなんと\1.000オフになるという特典が。受付にはちゃんとチョコ係の人もいる。そんなわけで女子率高めなイベントになるのかと思っていたのだけど、ざっと見たところ男女比は4:6かほぼ同じくらい。土曜だし、ふらりと遊びに来た人も多そう。というわけで、早速遊びに来てる人に話を聞いてみよう。まずはorgスタッフの友人で、筋金入りのSuedeファンでもあるエイコさんから。
--今日はけっこう混んでますが、雰囲気はいかがでしょう?
「けっこう年齢層が若いのでびっくりしました」
--ふだんよく行ってるクラブは?
「LexingtonとManiac Loveと911。次に行ってみたいのはAgehaかな」
--かなりのクラバーさんですね。普段はどんなのを聴いてますか?
「Suede、No Doubt、Evanescence、Stereophonics、Linkin Park…などです」
--今日はSuedeがかかるといいですね!
「あとプライマルのRocksかKowalskiなんかも聴きたいですね」
中はドーム・フロアとレトロ・フロアに分かれていて、レトロ・フロアでは名前の通り60'sあたりのちょっと懐かしめのUKモノが、ドーム・フロアでは90's~最近の曲がかかっている。みんな来たばかりということもあり、まだ踊ってる人は少なめ。
来てるお客さんに話を聞いてみると、大体みんな20代前後、普段からBritish PavilionとかUKロック系のイベントによく遊びに来てる人が多いようす。MROに行く人とかいないのかな?ということで、フロアに座ってまったりしてたケンジさんに聞いてみた。
--ふだんからこういうイベントによく来るんですか?
「いや、今日は彼女に連れられて来ました。クラブよりはライブによく行きますよ」
--最近行ったライブは?
「AXでJETを見ました。超カッコよかったっす!ふだんはレッチリとかを聴いてます」
--MROには行く予定ですか?
「行きます!今バイトでバーテンやってるんですけど、そのために休み取ったんですよ。何が何でもプライマルが見たい!」
MROには彼女と行くつもりということなので、後で彼女にも話を聞いたところ
「えっ?マジックロックアウトって??」という答えが。
ちゃんと彼女にも教えてあげてくださいね…。
※Magic Rock Outの情報はこちら
http://www.magicrockout.com/
ドーム・フロアの方からプライマルが聞こえてきたのでのぞいてみると、Terryさんが回している。さっきよりお客さんも増えてきた感じだ。"When the Kingdom Comes"ときて、その次はDeath In Vegasの"So You Say You Lost Your Baby"。両方ともポール・ウェラー絡みの曲でつなげるところがニクイなぁと思っていると、さっき話を聞かせてもらったSuede好きのエイコさん、どうしてもSuedeが聞きたい!と、とうとう自らブースへリクエストに。次はすぐ彼らの曲"Film Star"がかかり、このレスの速さにはびっくりさせられた。その後は再びプライマルで"Kill All Hippies"と続き、このへんでみんなかなりはじける。特に印象的だったのは、リクエストのSuedeをかけてる時にTerryさんがブースの後ろですごく嬉しそうにしてたこと。後で聞いてみたところ、仕事で以前はSuede担当だったこともあり彼らにはかなり思い入れがあるようだった。「ホントはもっと初期の曲かけたかったんだけど、流れを無視できなくてねー」とのこと。初期っていうと、やっぱり"Animal Nitrate"とか?
ドーム・フロアとレトロ・フロアの間には、おなじみ岩盤さんのブースがあって、MROに向けてチェックしたいバンドの音源がしっかり揃っている。店長の高崎さんから、耳よりMRO情報を教えてもらった。

「今年の岩盤ブースでも、ほとんど恒例となったサイン会をやります。今予定しているのは、Distillers、Funeral for a Friend、South、Diffuserです。岩盤の店頭でMROのチケットとこれらのバンドの音源を一緒に買うと、サイン会に参加できる整理券がもらえます」
--うーん、これは私も行きたいです。
「それから、岩盤とMROのWネームグッズも色々考えてます。Tシャツだけでなく、小物系も扱う予定なので、ぜひチェックしてみてください」
--今日のイベントについて一言お願いします。
「こういうイベントはほんと大切だと思います。こんなロックロックしたイベントって最近なかなかないので、若い人にとってはすごく貴重だと思うし、これからもずっと続いていくといいですね」
MROの岩盤ブース、なかなか面白いことになりそうで楽しみ。まだMROチケットを買っていない人は、ぜひ岩盤でCDと一緒に買ってみてはいかがでしょう。
さて、もう一方のレトロ・フロアもマッドチェスター系の曲が続き、かなり盛り上がってきた。ハピマン、ローゼズ、シャーラタンズの初期なんて、懐かしさのあまり身悶えしそうな選曲が続いて、踊ってるのはリアルタイムの人ばっかりと思いきや、若い人も楽しんでいる。特にローゼズがかかるとどこからともなくフロアにたくさん人が集まってくるのはすごい。お客さんの年齢層に関係なく、こういう音楽はいつでも人を集める力があるんだなあと再認識させられる。
こちらのフロアは奥がラウンジスペースみたいになっていて、そこで音楽を聴きながらお酒を飲んだりもできて良い感じ。入り口のところにいた、モノトーンの服がかわいいのりさんに声をかけてみた。
--British Pavilionにはよく来るんですか?
「こういう音楽が好きなので、もうかなり昔からずっと来てます。今日はちゃーりーさんが回すのが楽しみ!」
--ほかによく行くイベントは?
「Club Snoozerとか、Freak Affairですね。こっちもかなり長い間通ってます」
--最近何をよく聴いてますか?
「OutkastとFarrahかな。Farrahは最近ライブもあったし、今すごく好きです」
--今日のイベントについて一言お願いします。
「今日はチョコ配りまくってます!もうちょっとしたらもっと酔っ払ってくる予定です~」
その後、こっちのフロアではOASISで盛り上がり、大合唱大会に。かかった瞬間もうみんなすごい嬉しそうにしてて、見てるだけでこっちも幸せな気分になれるような光景だった。
そんなわけでこの日は、MROの予習もしっかりできたし懐かしのUKモノもいっぱい聴けたしと、すごく充実したイベントになった。お客さんもみんなほんとに楽しそうにしてたし。でも、ここのイベントは普段でもちゃんとリクエストとか聞いてくれるうえにスタッフの皆さんもとてもフレンドリーなので、UKロックに興味のある人はぜひ一度足を運んでみると良いと思う。せっかくだから、私もチョコ持って行けば良かったかなぁ。
report by ORG-taeko and Photo by ORG-izumikuma
(March 15, 2004)
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