大きなミニステージ、木道亭の歴史を振り返る
Posted on June 9, 2008
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フジロッカーズのみなさん、こんにちは。
フジロックまであと50日を切りましたね。続々発表されるアーティストやステージ割りを見ながら、脳内イメージは膨らむ一方なのではないでしょうか。ところで、みなさんは『木道亭』でライヴを見たことがありますか? ボードウォークのホワイト〜オレンジ間に設置された小さな小さなステージ。柵もなく強面のセキュリティもいない、自然がそのまま残る空間で、アーティストとお客さんが一体になってライヴを作っていくという、音楽の原始的な部分を感じられる場所です。ボードウォーク内は立ち止まることができないので、お客さんは木道から舗装も何もされていない土の上に降りて見るのですが、これがたまらなく気持ちいい!! 行ったことがない人は、ぜひ足を運んでみてください。オレンジへの移動中にいい音が流れていたら、ちょっと寄り道していくのもいいかもしれません。今日はこの木道亭の歴史を振り返ってみたいと思います。
木道亭は2004年に誕生しました。ボードウォーク・キャンプに参加された有志と地元苗場の方々が手作りした4畳半ほどのスペースです(詳しい記事はこちら)。今ではすっかり1ステージとして認知されていますが、最初はスタッフがいるわけでもなく、ライヴをやるとなった時には大将が自ら機材セッティングをしていた……なんて話しも残っています。2005年まではステージ割りの発表もなく、「思いつきでおもしろいことをやって、お客さんを驚かせちゃえ!」というサプライズ的な要素の強い場所だったようです。自分たちの出番に遅刻したロス・ロボスが「ペナルティとしてやれ!」と大将からいわれて演奏をしたのも2005年でした。ちなみに出演できなかったステージはなんとグリーン! もったいない……。でも、おかげでひとつ木道亭の伝説ができたかも!?
2006年からは苗場食堂とともに事前に出演者が発表されるようになりました。「いい音が流れていたら足を止める場所」というこのステージの真髄を、それぞれの形で感じさせてくれたのがボビンとボス・チーズ。ボス・チーズはフジロッカーズの多くが思わず反応してしまうような70年代ロックのカヴァーをガンガン演奏し、おそらく木道亭初のモッシュ&ダイヴを巻き起こしました。歌に引き寄せられて1曲ごとに人が増え、最終的にはステージ上にお客さんの輪ができたボビンのライヴはORGスタッフの間で語り草になっています。フジロックの常連、ダブル・フェイマスが木道亭でやった結果、ボードウォークが大渋滞になったのもこの年です。
2007年になるとこのステージを目指して来るお客さんも増えましたが、木道亭の自由で素朴なスタイルは変わりません。七尾旅人はお客さんをステージに上げてセッション。清水芸人はステージ上……というか下、というか、空中も!?という感じで、このスペースを大いに活用したパフォーマンスを見せていました。
ゴージャスな設備があるわけでもなく、雨が降ったらビニールシートで屋根を張って、溜った雨水は棒でつついてこぼすという超アナログスペース。こういうステージが大切にされているのもフジロックの魅力なのではないかと。さあ、今年はどんな歴史が作られるのでしょうか。
木道亭に関する超簡易年表
2003年
前年に着工したホワイト、ヘヴン、オレンジを結ぶボードウォーク完成。
2004年
木道亭登場。
出演者(ゲリラライヴ):Very Be Carefull他
2005年
1日1本ライヴ開催。まだまだサプライズ要素の強いステージ。
出演者:Double Famous7、Los Lobos
2006年
出演アーティストが事前発表になる。ボードウォーク、グリーンまで開通。
出演者:ジャズネコ、Rio、Double Famous、藤井康一fromウシャコダ、iLL、Borh Cheese、bobin、iLL×勝井祐二
2007年
出演者:Upendora&Friends、cutman-booche、七尾旅人、清水芸人、Double Famous
2008年
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※これがなければ木道亭もない!ボードウォーク・キャンプ開催
いよいよ迫る本番にむけて、ボードウォークの補修作業は続いています。補修工事の他、使用する天板にメッセージを書けたりもします。自分のメッセージがあの素敵な小径や木道亭の一部になります。みなさん、奮ってご参加を!詳細はこちらでどうぞ。
posted by fukuaki