UKクラブ・シーンをリードするドラムン・ベースDJ Fresh presents Soundweapon(DJフレッシュ・プレゼンツ・サウンドウェポン)

Posted on July 23, 2008
Filed Under インタビュー |

DJ Fresh presents Soundweapon

 明日から始まるというのに、突然届けられたインタヴュー! チェックしてくださいね。見逃さないでね。


UKクラブ・シーンで根強い人気を持ち、止まることを知らない勢いを持つドラム&ベース。フジロックでは2000年のロニ・サイズ・レプラゼント (※実際はロニがキャンセルとなり、クラスト&ダイナマイトが出演)以来、8年ぶりのドラム&ベース・アクトとなるDJ FRESH presents SOUNDWEAPON(ディージェイ・フレッシュ・プレゼンツ・サウンドウェポン)は、数多くのヒットを放つトップ・プロデューサー、DJ FRESH(ディージェイ・フレッシュ)と人気沸騰中のMC IVORY(エムシー・アイヴォリー)によるエキサイティングなライブ・パフォーマンスだ。フジロック上陸を前にDJ FRESH(ディージェイ・フレッシュ)に話を聞いた。

Q : このインタビューはフジロックのファンサイトに向けたものです。フジロック・フェスティヴァル(以下、FRF)について知っていましたか? また、抱負をおしえてください。

A : とても有名な日本の音楽フェスティバルだっていうことは知ってる。FRFでドラム&ベース(以下:D&B)はあまりプレイされないって聞いてるけど? 実はFRF出演を知ったのはたった1ヶ月前で、何か特別なことをやれたらいいなって今計画を練ってるところ。

Q : FRFではSOUNDWEAPON(以下: SW)でやるのでしょ?

A : もちろん。FRF用にSWのスペシャル・バージョンを作るつもり。来年までしばらくはアルバムの制作に入るから、おそらくFRFが今年やるSWのギグでは最後になるんじゃないかな。来年2月か3月に再始動する時はもっと違う新しいタイプのSWを見せたいと思ってる。すごく楽しみ。

Q : SWスタートの動機として「自分にとってD&Bは、常に最先端のテクノロジーに乗せていくこと」と言っていましたが、もう少し具体的に話してもらえますか。

A : D&Bを作って15年。結構な歴史だよね。BAD COMPANYに始まって、ビッグ.チューン、”The Nine”をリリースしたり、違うサウンドを乗せた”Mo’ Fire(モ・ファイアー)”や”Barcelona (バルセロナ)”のリリースがあったり… 基本的にこの15年っていうのは僕にとってポピュラー・トラックのカタログ作りみたいな感じだったように思う。

D&BパフォーマンスのほとんどはDJあってのこと。でも、本音を言うと、最近のDJingは気を消耗させるから僕はあんまり好きじゃない。だって、どこを見回してもDJばっかりで、誰でもみんなレコードをまわしてる。みんな、DJがトレンディなファッション・スタイルの曲を流してくれるって期待してるんだろうけど、僕自身はもっとこう、歴史の中に自分のショーケース的な音楽を残すことの方に興味があるんだ。本当に大事なことは、プロデューサー自身の音楽を提供していくことだと思うし、レコードでプレイすることにはとても強いパッションを感じるんだけど、なんでもいいってその月の新譜を聴くよりは、みんなが本当に聴きたい曲を聴きに集まる方が断然いいに決まってるじゃないか。

それに、今はテクノロジーが押し出されて来てるから、もっとデジタル・ミキシングやソフトウェアでそういった新しいテクノロジーを試したかったっていうのもある。最近のプロデューサー陣のほとんどがターンテーブルかCDJでまわしてるよね? だから自分は他にないもので音楽のショーケースを実験したかったんだ。毎日段々慣れてきて、自分の作ってる曲を理解し始めて来てる。細かい部分を分解したり最近のD&Bにはないライブ・トラックをリミックスしたりしてる。確実に移行し始めてると思う。自分の音はいつも変化してるから、前と同じ所にいるとは限らないんだ。D&Bはすごくテクニカルで革新的なダンスジャンルだって思ってる。Appleのテクニカル・サポートに電話するといつも自分がやってるプラグ入力のピン数にビックリされるよ。
DJ Fresh presents Soundweapon
Q : 昨年SWをスタートして、9月の東京ギグ (@ 代官山ユニット)はSWとして確か2回目のライブですが、凄い盛り上がりでしたね。振り返ってどうでしたか。

A : すごく最高だった。SWの幕開けで、とにかくみんなが気に入ってくれるか心配だったけど、反応が良かったからあれが自信に繋がってる。それに海外で初めてのSWだったからいい思い出にもなったね。

Q : その後、ロンドンのfabric(ファブリック)を始め、世界各地でライヴを重ねているようですが、それによって変化はありましたか?

A : いつも変化してる。DJをやってた頃は毎月違う音楽を流してたけど、今みたく自分の曲だけに挑戦するのは少し難しいのが事実。でも、ひとつの曲をライブで流していくことは経験だと思う。ソフトウェアをたくさん使ってる方が僕には断然性に合ってる。FRFが終わったらスタジオに入って半年でアルバムを仕上げる予定だけど、音の方も来年に入ったらギターを混ぜて行く予定。技術的に上達してきてるから、きっと新しいSWの音を作れると思う。

Q : ツアーでのエピソードをおしえて。

A : モスクワのフェスティバルでSWをやったときのこと。ダンスフロアから飛び入りで参加した、”Evangelizer(伝道師)”って名前のMCがいて、ステージに上がってジーザスについて唄い始めたんだ。あれにはビックリしたね。他にもたくさんエピソードはあるよ。特に僕とアイヴォリーは仲がいいからいつも楽しいことがたくさんあるんだ。

Q : 相棒のアイヴォリーについて。

A : 彼はブレイクスをやってたんだ。myspaceで初めて彼の曲を聴いてから、ずっとギャグを言い合いながら作業してる。SWは生粋のデジタル・プロジェクトだけど彼にはそれを展開させていくエナジーがある。それに彼のMCにはブレイクス&ガラージのバックグランドから来てる完全なフレッシュ感があると思うんだ。

Q : SWは現在”First Lesson”と言っていますが、”Second Lesson”は?新基軸を生み続けていくのですか?

A : “Lesson”はSWが向上していく過程を表したもの。毎日がレッスンみたいなものだからね。今年がSWを始めたから”First Lesson”、アルバムの出る来年は”Second Lesson”、最終的に行き着く先はきっと”Last Lesson”かな? 前進し続けることは実験だと思う。今までSWのギグはかなりやって来たけど、まだまだやらなきゃいけないことがたくさんあるって毎回思う。D&Bは特別な箇所を繋げるってことが少なくて、ミックスやトラックを一緒に繋げるから難しい。それにテンポがちょくちょく変わるからハウスやテクノよりもややこしいし。僕がD&Bのニューウェーブ・パフォーミングの前線にいるのは、変動しやすいスタイルに巻かれてるコンクリートみたくしっかりした土台で常に実験して来てるからだと思う。

Q : あなたの2006年のアルバム”Escape From Planet Monday“はD&Bの傑作のひとつだと思います。ニール・テナント (ペット・ショップ・ボーイズ)、DJシャドウ、マリー・バイカー (Apollo440 - アポロ・フォー・フォーティ)等、豪華ゲストが参加していましたが、彼らとの交流を話してください。

A : 最初に会ったのはマリー・バイカー。”Nervous”を作った時、最初は自分で唄ってたんだけど、どうせならちゃんと唄ってくれる人に頼んだ方がいいと思って(笑)、マリーはいつも僕と一緒にD&Bを作ることに興味があったから、こっちから電話をかけて誘ったのがきっかけ。DJシャドウとは”Six Days”のリミックスを聴いた事務所関係の人がはまっちゃって、リリース出来たらっていう話になったんだ。その後デモをマネージャーに送って、ぜひアルバムに入れさせて欲しいってお願いしたのがきっかけ。一緒にスタジオに入って、彼の担当のパート(1分半/スクラッチングシーンやビート乗せ)を決めて仕上げてもらったんだ。4種類の違うテンポに出来上がったから、繋げるのにかなり苦心したけど、シャドウと共演したことにはすごく興奮したよ。ニール・テナントはとても才能がある人。D&Bを一緒に作りたいって言ってきてくれた。レコーディングはかなり興味深そうだったよ。

Q : マリー・バイカーをフィーチャーした曲”Nervous“はPVも最高ですが、あなたは映っていませんね? どうして?

A : 実はちょっとだけ出てる。ドラムとギターの合間にフラッシュで映るシーンで黒いフードをかぶってるのが僕。丸々出なかったのは、マリーが主役で唄ってるから、僕は出なくてもいいと思ったんだ。自分が曲を作っててそのビデオに出るっていうのは退屈だし、唄ってる人がメインで出ればそれが一番いいと思った。あのビデオは映画監督、リドリー・スコットのブラック・ドッグという映像カンパニーが製作したもので、メインで出てくる女の子が埋めたマリーを掘り返すというストーリーの設定。少し怖いよね。

Q : FRFの翌日はベルギーのフェスティバルに出演と、かなりハードなスケジュールですがFRFをを楽しんでくださいね。

A : ありがとう。先週デンバーのフェスティバルでプレイした時に、たった1日だけの滞在で夜中丸々やって早朝出発っていうスケジュールだったけど、あの時はさすがに死んだよ。たまに人間でいることを忘れて音楽に没頭しなきゃいけない時があるってことだよね。今回もそうなるのかな? 楽しみだけどね。

Q : そういうスケジュールは多々ある?

A : ないわけでもない。でも、 たいていが3時頃にギグが一段落着いて、次の日夕方までは少し寝る時間があって… で、出発、で、また次の日にギグがあって… っていうパターンがほとんどだから、こんなに詰まったスケジュールはそう滅多にないよ。なんてったて今回は日本とヨーロッパだからね。どうなることやら!

interpreter: myoume


The official site
DJ Fresh
http://www.dj-fresh.com
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The must album

DJ Fresh
“Escape from Planet Monday”
(UK import - ‘12analog / US import)
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posted by hanasan