アーティスト情報 : Rodrigo Y Gabriela(ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ)
Posted on March 31, 2008
Filed Under アーティスト情報 |
photo by Yusuke Kitamura
朝日新聞にすっぱ抜かれて担当者が怒られたとかって噂を聞いたり、30日のライヴでは「3日間演奏するから」って本人が言ったりと、バレバレですが、実をいえば、第2弾をここで発表したときに「フェスティヴァルが終わったあと、最も多くの人が『すげぇ!良かったぁ!』と話すことになるだろうアーティスト」と書いたのがこのデュオ、ロドリゴ・イ・ガブリエラ。ということで、彼らの魅力はあのライヴですでに証明済みだと思うのですが、会場のサイズもあって見られなくて泣いた人も多かったと思います。が、本人が口にしたように「3日間演奏する」のだから、フジ・ロックでは、そんな泣きを見ることはまずないはず。っても、この人たちの魅力って? というところから、アーティスト情報が始まるのです。
いつもながら、ワールド・ミュージックという言い方には、どこかで大きな不満を持ちます。そういった音楽が好きなんだが、そう呼ぶことやそんなイメージ を受け付けることで本来の音楽が持っているダイナミックな魅力を限定してしまっているような気がしてならないのです。それはロドリゴ・イ・ガブリエラ(単純にスペイン語でロドリゴさんとガブリエラさん)の音楽にしても言えること。基本的にはジプシー的なギターのインスト・ユニットで、いつか流行ったジプシー・キングスから歌を抜いて、もっとワイルドにした感じ? っても、その程度じゃないってのがキーなんですね。そんな「誤解」を本人たちが一番理解 しているんだろうなぁと思えるのです。だからこそ、ガブリエラがインタヴューでこう語っているんですね。
「私たちがやっているのはロックなのよ。メタルなのよ」
ただ、アルバムだけを聴いていたら、なかなかこの意味がわからないとも思うのです。確かに、メタリカのカバーやツェッペリンのカバーをやってはいるけど、そのダイナミックさがもうひとつ「伝わらない」と思えたんですね。しかも、国内盤のタイトルは『激情のギターラ』と、いかにも『ワールド』で『ラテン』なのです。
それでも、初回限定となったDVD付きの『激情のギターラ』の映像を見ると「うわぁ、すげぇ」と思ってしまうのです。特に、ガブリエラのギター・ボディを使ったパーカッションは壮絶で、まさしく「ロック」という言葉がぴったり。そんな意味で言えば、スタジオ録音よりも、彼らのライヴ音源を録音した『Live: Manchester and Dublin』がお勧めです。ライヴでこそ魅力を発するロドガブ(すいません、公式サイトのドメインがこれなので、短縮形ね)の魅力がここにぎゅっと凝縮されている感じなのですね。
でも、やっぱり、それでも、実際にライヴを見ると、それさえもが霞んで聞こえます。昨年のグラストンバリー・フェスティヴァル、ジャズ&ワールド・ステージのヘッドライナーとして彼らが演奏しているんですが、あのときのサウンドって… まさしくロックなのですよ。ギターのボディから発せられるパーカッションの音はメタル・バンドのバスドラの感じ? めちゃくちゃヘヴィで図太くて身体が揺さぶられるって感覚ですね。
その彼らの出演が決まったのは、めちゃくちゃ嬉しいですな。しかも、今回の東京でのライヴでなにがすごかったかというと、彼らがさらに進化しているのがわかったということ。グラストでも、昨年のボナルーでも椅子に座ったままだった二人が、立ち上がって演奏したり、それぞれのソロが登場したり… よりエキサイティングになっているのがわかるのです。ライヴの後、ちょっとだけ彼らと話をすることができたんですが、「ここ1年ぐらいなんだけど、こんなスタイルになってきたんだ」なんて言ってました。
それに、今回はピンク・フロイドの『Wish You Were Here』が飛び出して、大合唱となる… ことを期待していたみたいだけど、さすがに英語の歌を全部歌える人は少なくて、そうはなりませんでしたけど。ごく少数の強者が歌いきっていたのはお見事! というので、みんなフジ・ロックに向かって英語で歌えるようにトライしてみます? それに加えて、いろんなロック・クラシックのフレーズも聞こえたように思うし、ちょっと冗談っぽくショッキング・ブルーの「ヴィーナス」やディープパープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」も飛び出しました。というので、フジではなにが飛び出すか? 興味津々ですな。
正直な気持ちを言えば、一番音が大きいグリーン・ステージでの演奏を強く強く期待します。あのズコンズコンと腹の奥に直接響くような音を感じたいから。ファンなら誰でも望むんだろうけど、ヘッドライナーにして欲しい! って、無理を承知で言いたくなるのです。妄想と思っていただいて、かまいませんけど、それほどの魅力を彼らに感じるているのは、もう少数派じゃないですって。
大好きなアーティスト、お薦めのアーティストを紹介してみませんか? また、実際にフジロックでライヴを見て「書きたい」と思われた方がいらっしゃいましたら、大歓迎です。それに、コメント欄を使って感動を共有するのもいいかもしれません。fujirockers.orgではみなさんの原稿をどんどん掲載したいと思っています。あなたの思いを600文字前後にまとめて、 artist@fujirockers.comまでおよせください。メールの件名は「アーティスト情報+バンド(アーティスト)名」とし、掲載時のハンドルネーム(ペンネーム)を文末に記載してください。*なお、全ての投稿が必ず採用されるとは限りません。また、掲載までには少々お時間をいただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
archives:
–>Smashing Mag
–>神の指先が激情を奏でる(Fuji Rock Express ‘08)
–>3日間やりますよ(Fuji Rock Express ‘08)
–>Pick Axes(Fuji Rock Express ‘08)
–>Two to get started(Fuji Rock Express ‘08)
The official site Rodrigo Y Gabriela http://www.rodgab.com/ check ‘em? –>MySpace / iTunes The latest album ![]() “ロドリゴ・イ・ガブリエラ” (国内盤DVD付き限定盤 / 国内盤 / UK import with DVD / US import / iTunes) |
The latest single![]() “超絶テク~男女ギターデュオ登場!” (国内盤DVD付き限定盤) previous works ![]() “ライヴ・マンチェスター & ダブリン” (UK import enhanced / iTunes)
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posted by hanasan