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朝霧JAM2日目 MOON SHINE
13:00 本門寺重須孝行太鼓保存会(富士宮市)
FORCE OF NATURE (KZA&DJ KENT)
自分がいた頃は4つ打ちハウスでBPMが120半ばくらい?天候のせいかまったりとしている感じもある。ストイックな上物使いでじわじわと盛り上がるプレイだった。ビキニを着てヒョウ柄のコートを羽織り、その上にビニールのレインコートを着る姉ちゃんがめちゃくちゃ元気に踊っていて周りの注目を浴びていた。「これくらいになると逆に楽しい」(by圭)。雨も止まず、地面はぬかるみだし、気温も低いし、という悪条件でも踊っていたいという気持ちを止めることは出来なかったのだ。
official site
DJ Fred From LemonJelly
FORCE OF NATUREがハードなブレイクビーツをスピン終えた後、DJ Fredが登場した。FredはFujirock'03のWhiteステージにアコースティック+エレクトロニカなキラメキをもたらしてくれたLemonJellyのうちのひとりだ。ここ朝霧でスピンする前には六本木ヒルズ展望台と夜景という朝霧にも劣らない最高のロケーションでFOUR TETと共にスピンしている。残念ながら今回の朝霧のコンディションは地面は泥んこべちゃべちゃだったりとかなりハードになっていたが、六本木ヒルズ展望台の夜景と比べると、まさに「洗練された都会」と、「ワイルドむき出しの自然」の極端化のような2ステージになったに違いないと思う。
そのようなロケーションで、まずはご挨拶といわんばかりのごとく、日本の昔の歌謡曲?をかけてオーディエンスにインパクトを与えてくる。そしてディスコノリなファンク中心に曲をつないできた。このベースのフレーズ、音が変態そのもので、LemonJellyというスタイルと大きくかけ離れていてそのギャップにビックリしつつもなんか踊ってしまう、笑ってしまうすごいハッピーな雰囲気を作っていた。このときも天候は良くなく、厚い白い雲に覆われた白い空に止まない雨で、とてもじゃないけどじっと「キレイ」なサウンド、イマジネーションを楽しむには酷で、「もう踊りまくるしかない」そのようなオーディエンスにピッタリだったと思う。DJ Fredはコンセプトを決めてAという状況のときはBのコンセプトで、CというケースのときはDというコンセプトでやってみよう、といった器用さバラエティの豊富さを僕は感じた。LemonJellyというユニットもまるで「こういうコンセプトでやってみよう」という流れで生まれたかのように感じる。
ときにはHIPHOPに変わったり、ソウル歌モノが混ざってきたり、ハウスで一休みしてみたりと変化しつつも、変態なベースフレーズがうなるディスコ調の音を基本形にして、その基本形が常にMOONSHINE STAGEを駆け巡るものだから、オーディエンスの足は止まらない。
このままディスコチックなままで続くのかと思いきや、踊りまくっていたオーディエンスがそろそろ・・・といった間のころにFredはキューティーなトランス調につないでいく。ボーカルのコーラスものをかぶせて綺麗な和音を聞かせてくれる。空が厚い雲で覆われてるから光なんて降ってくるはずもないのに、オーディエンスは両手を天にかかげて光を体に浴びようかとする。そうそれはFredが作り上げた、LemonJellyの作品にも感じられるキュートなキラメキだった!オーディエンスは叫び始め、そしてまたディスコノリに戻って激しく踊りなおす。デジタルに洗練されたイマジネーションがものすごく原始的なグルーヴに還っていく瞬間、そのヴァイヴはなんとも言いがたい不思議な感覚だ。ステージ前のほうが泥んこで、体中泥まみれになって踊り狂ってた人が何人もいたけど、彼らはみんな輝いていた。
「夢中になって踊らせてもらったよ!」(ケイさん)、「オールジャンルかつ無難なセレクトだったかも」(マユミさん)、「泥沼に近づいたら、すでに泥まみれの人に倒されて僕も泥まみれになっちゃったけど、すごいラブ&ピースさがあってすごいよかった」(ヒロシさん)、「特に最後のほうは青空で聞きたかった」(ユウさん)
official site(LemonJelly)
(LemonJelly)『Lost Horizons』(album)(LemonJelly)
DJ KENTARO
DJ KENTAROほど技術が思想まで達していて、それがエンターテイメントになっている人はいない。彼のキャッチフレーズである「音楽は音楽だし壁なんてない」というのをプレイそのもので表現してしまうのだ。しかもターンテーブルだけで。例によって自己紹介がわりに驚異的なコスリのテクニックを見せ付けて「手を挙げろ、おれに手の平を見せてくれ、空気吸い込め・・・ピース!」とお客さんの腕を挙げさせる。それからヒップホップモードからハウスモードに切り替わる。そこでも随所にスクラッチを入れて、テクニックを十分発揮するし、ハウス~ファンクを自由に行ったり来たりする。一部じゃ沼になってるような状態のうえに涼しいというより寒いくらいの気温でもお客さんたちの踊りは止まらない。ステージの上では前後の出演DJや関係者がワイワイやっている。そしてクライマックスはSPACE COWBOYがリミックスしたプリンスの"I WOULD DIE 4 U"が回ったときで、キラキラとしたイントロを何度もコスってじらして溜めてから歌になだれ込んで歓喜に包まれる。そして一回終わったのだけど、KENTAROコールに押されて再びターンテーブルに。DJでアンコールってトリじゃないのに珍しい。ハウス~ジェーンズ・アディクションのネタを乗っけて、最後の最後は"さくらさくら"をスクラッチでキメて次にバトンを渡した。
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Four tet
終わってみれば、「スゴかった・・・・・・。」の一言だった。もちろん只のスゴいではなく、嵐が去った後の(実際はモロに嵐)、または貞操を奪われた時の感想にも似た「スゴい」である。DJ KENTAROへの歓声が飛び交い、まだクラウドの歓喜冷めやらぬなか、レインコートを着たFour tetことキエラン・ヘプデンはそそくさとPCに手を伸ばし、静かに音を出し始めた。
ゆるく柔らかな音とすっかり暗くなった辺りに広がる空気にひたっていると、突然耳をつんざくような暴力的なビートが飛び込んでくる。昨年のメタモルフォーゼでも彼のライヴを見たのだが、今回は暗闇のせいかビートが飛び込んでくる度にビックリしていた。彼の音楽は「柔」と「硬」が共存している。荒々しいビートの裏では、常に柔らかな音が鳴っているし、柔らかな音に一体が包まれても、痛いとも感じられるような硬いドラムトラックがそれを破壊しにやってくる。いわば「猛毒の特効薬」みたいなものだ。普通なら相容れない二つの音を共存させること、それこそが彼のやっているノートブック音楽の思想なのかもしれない。リズム、タイミング、展開、どこをとっても意外性に富んでいて予想し難い音が発せられる。とにかく驚きの連続であった。私はその時代を生きていないからわからないけれど、PUNKが生まれた時代、PUNKに初めて遭遇した人の驚きも、このような感じであったのかもしれない。・・・・・・といろいろ書いてみたが、もうとにかくスゴかった。
朝霧高原という不思議なロケーション、降り続く雨。これらがこのライヴの「スゴさ」に拍車をかけたことは確かだ。そして、最後に見せたキエランの笑顔が最高だった。(text by kei onoda from nur)
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『Rounds』(album)
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(December 01, 2004)
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