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Jamaica All Stars
なんだろう、このバンド... と思いつつ、ジャマイカ音楽、特にスカとかロックステディ、レゲエあたりの音楽を好きな人には気になって仕方ないだろうと思ってました。ひょっとしてひょっとすると、スキャタライツあたりの流れのミュージシャンじゃないだろうか... とか、あるいは、久々にアーネスト・ラングリン(伝説のギタリストで、お勧めのアルバムは"Below the Bassline")とか絡んでいるのかしらと思ってみたりと、様々な妄想を持っていたんだが、ほぼ大正解。っても、FRFの公式サイトの写真を見れば想像できるんだが、それは彼らのアルバム『BANCK TO ZION』のもので、そのなかのひとりが一昨年のヘヴンをジャマイカ色に変えた伝説のバンド、スキャタライツのメンバーとしてステージに立っていたジョーニー・ムーア。64年に結成されたオリジナル・スキャタライツのメンバーだ。(残念ながら、アーネストはいなかったけどね)
で、たまたま聴くことができたこのアルバムでの情報からひもをたぐり寄せると見えてきた。ブックレットの巻頭にジャマイカ音楽の歴史のドキュメンタリーを作ったというPierre Marc Simoninなる人物の紹介文が収められていて、そのプロジェクトに絡んでこのユニットが生まれたようだ。(ここに英語による資料があって、それによるとJamaican All Starsは、この映画監督と、Justin Hinds、Noel "Scully" Simms、Johnny "DIzzy" Moore、Winston "Sparrow" Martinといったジャマイカの伝説的なミュージシャンたちによるプロジェクトで、彼らを支える若手ミュージシャンを含めて10人ぐらいのメンバーで構成されているよう。このあたり、90年代半ばに日本でも人気を獲得したJazz Jamaica(入手可能な代表作は"Skaravan")に似ている。あのバンドのフロントも伝説的なミュージシャン、Rico Rodriguez、Eddie "tan tan" Thronton、Michael "Bammie" Rose、Tony "Groco" Uterで、彼らを若手が支える形で構成されていた。
このアルバム、『Back To Zion』(HMVでフランス盤が入手可能)はどうやらパリでのライヴ・レコーディングらしいのだが、収録されているのはクラシックなスカやロックステディ、レゲエの名曲から、カリプソやメントに遡るジャマイカン・ミュージックのエッセンス。Justin Hindsのヒット曲『Carry Go Bring Home』やウェイラーズがスキャタライツと録音した『Simmer Down』からJohnny Mooreの名曲『Rockfort Rock』までオーセンティックなジャマイカン・ミュージックの魅力を十二分に知らしめているのがこのアルバムだ。
その作品が2003年に発表されているところを見ると、前述の映画とこのライヴでの成功あたりをきっかけにこの"Right Tracks"というアルバムが生まれているのではないかと察するが、詳しいところはわからない。このアルバムはまだ聴いてはいないが、これが彼らにとって初のスタジオ録音だということだ。
ただ、ライヴの魅力は『Back To Zion』で十分にうかがい知ることができる。おそらく、2年前のデタミネーションズ、スカフレイムス、そして、リコ・ロドリゲスと彼のバンドにスキャタライツといった流れの中で『ジャマイカ天国』を体験したに人たちにとって、また天国のような時間を約束してくれるのが彼らになるだろう。スカ、レゲエ・ファンは見逃しちゃいけませんよ。
ちなみに、この原稿を書くためネット販売のアルバムをチェックしていて、いっぱい買ってしまった... やばい... なお、Johnny Mooreの写真は2年前のフジ・ロックでスキャタライツのメンバーとして来日したときのもの。楽しみですなぁ。
written by hanasan
The official site : http://www.jamallstars.com/
"Right Tracks"
"Back To Zion" (HMVのオンライン・ショップで入手可能)
--additional info.--
◆Gaz Mayall
スカのコンピレーションは数あれど、やっぱり、フジ・ロックにはおなじみのDJ、そして、トロージャンズのGaz Mayall選曲を聞き逃すことはできないでしょう。というので...
"Gaz Mayall Top! Ska Tunes"
"ROCK A SHACKA VOL.6 TOP NOTCH TUNES"
あたりが簡単に入手できます。
◆Skatalites
あまりに多くの再発ものがあるんですが、まずはこのあたりでどうでしょう?
"Foundation Ska"
"Skatalites & Friends at Randy's"
そして、83年のレゲエ・サンスプラッシュのために再結成したときのライヴがこのアルバム。
"Stretching Out (Bonus Tracks)"
それが結果として、(おそらく)スタジオ録音となったのが...
"Return Of The Big Guns"
(84年に再結成したときのもので、長い間入手不可能だったものがやっとCD化されました)
◆Ernest Ranglin
*数年前はアフリカ音楽の流れのなかで演奏していますが、50年代後半からジャマイカン・ミュージックのキーパーソンで、実は、『007 Dr. NO』の音楽にも絡んでいるとのこと。この映画、シリーズ第一作なんだけど、ジャマイカが舞台となった映画で、バイロン・リーも出演しています。(彼もジャマイカ・オール・スターズってバンドを従えていたように記憶してます)
最新作は同じくジャマイカ出身のジャズ・ピアニスト、モンティ・アレキサンダーと組んだ"Rocksteady "で、近々、"From Trench Town to Alex Town "というジャマイカ色を想像させるアルバムを発表するよう。その他、以下のアルバムが入手可能です。
"Ska Wey Dat "
"Ultimate Ranglin Roots "
"Gotcha! " : US import / 国内盤
"E.B. @ Noon "
"E.B. @ Noon "
"Memories of Barber Mack "
"Below the Bassline "
"Soul D'Ern "
"Grooving "
"Modern Answers to Old Problems " : 国内盤 / US import
"In Search of the Lost Riddim "
"Sounds & Power "
◆Jazz Jamaica
*今でも容易に入手できるのはデビュー・アルバム、"Skaravan"やこのスタイルとしては最後になった"Double Barrel"。なお、この時点でRicoはバンドを離れている。今では契約上の問題から入手不可能になったのが彼らの名前を決定的にした名作"The Jamaican Beat - Blue Note Blue Beat vol.1 と vol.2"なんだが、ここで彼らはジャズの名曲をレゲエからメント、カリプソといったジャマイカ風に料理している。これは中古盤屋などで探してもらうしか手はないんだが、この2枚は強力ですよ。なお、Jazz Jamaicaは後にJazz Jamaica Allstarsとして"Massive"というアルバムを発表している。
◆Rico Rodriguez
ドン・ドラモンドと並ぶ伝説的なトロンボーン奏者で一昨年のFRFに初めて自己のバンドを率いて来日している。最初の来日は、おそらく、今のスカ・パンクあたりの源流に位置するSpecialsのメンバーとしてで、全英No.1となった大傑作『Ghost Town』(実は、プリンス・バスターの曲がモチーフというか、ぱくりというか...)の中で素晴らしいトロンボーンを聴かせてくれているのがリコ。その曲が収録された"The Singles Collection "あたりは、持っている人も多いと思うが、レゲエ・ファンだったら絶対に聴いておかなければいけないだろう大傑作が"Man From Wareika "。これに関しては再発されていたのを知らなくてびっくりしましたが、これをチャンスに絶対に入手して欲しいな。加えて、そのダブ・ヴァージョン、"Wareika DUB"まで国内盤が発表されちゃってます。びっくりだなぁ。その他、彼の大ファンであるこだま和文氏が共演している"Return of The Dread Best(熱風の街)" や日本では『Wonderful World』のタイトルで発表された名盤、"Rico's Message"なども聞き逃せません。ここで彼が歌う、ルイ・アームストロングのカバー、『ワンダフル・ワールド』はいいよぉ。
"Tribute to Don Drummond"
"Brixton Cat / Blow Your Horn"
"ROOTS TO THE BONE"
*長い間日の目を見なかった名作『Man From Wareika』と全てが用意されていたというのに、発表されることがなかった、おそらく、素晴らしい作品だったと察する『Midnight In Ethiopia』という作品からのセレクションが収録されたもので、おそらく、今では入手が困難だと思われます。
"That Man Is Forward"
Specialsのレーベル、2toneから発表された作品で、このほかにも『Jamarico』という作品もありました。そこにはなんと渡部貞夫の名曲『Easter Island』のカバーも収録されています。
(July 22, 2004)
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