--Spinna B-ill and the CAVEMANS--
「ッチャ、ッチャ、ッチャ、ッチャ」
おーきたきたきたー。レゲエだねー。FRF出演バンドの曲が次々とかかる中、「Spinna B-ill and the CAVEMANS」のライブは始まった。
ステージの幕があがると、そこにはG、B、Dr、Keyの4人。パッと見た時点でFOHが似合うな。と思ってしまった。そしてイントロが流れる途中から、自分たちのSoundにゆられながらVo.がステージ脇から登場。

「Spinna B-ill and the CAVEMANS」は、27日(土)3:00、ROOKIE A GO GOに出演する。Vo.のSpinna B-illと、それを支える形でMurder-oneよりイケダマンと、ID&The GaraxysのDannaとNaoya.Gがサウンドの中核を形成するthe CAVEMANS。レゲエをキーワードにFUNK/SOUL/BRAZILなどの要素を取り込み構築していくサウンド。2002年4月にはデビューマキシシングルとなる『まっすぐに』をリリースした。
私にとってレゲエは普段よく聴くジャンルではないのだが、FRFには欠かせない。というよりも、FRFでレゲエというジャンルが私の中で開拓され、毎年楽しみにしている。FRFっていうのはそういうのもいいところで、例えばあるJAPANESEのバンドを目当てに行ってみたら全然違うジャンルの海外のバンドに惚れ込んでしまう、衝撃的な体験ができる。
「Spinna B-ill and the CAVEMANS」は、そうやって別のジャンルを求めてやってきたfujirokersにそんな衝撃を与えてくれるバンドであるに違いない。実際私は初めて彼らのライブを体験した。
大げさかもしれないけど、こわいくらいものすごいはっきりと口を動かして歌う。見ているとそれが、メッセージを伝えようっていうのを強く感じさせられ、どんどん引き込まれていった。最初はフロアーにあんまり人がいないなーと思っていたのが一人また一人ステージに吸い寄せられるように集まってくる。
私は聴きながら自然にFOHを思い出した。そこに苗場の風が吹いたかのように気持ちよかった。ビールを片手にどんなに暑くても踊っていたり、オーガニックコーヒーを片手に木陰で地べたに座り込んで聴く。どっちのパターンもありえるな。いずれにしても気持ちいいのだ。
「後ろ髪長くてすみません。」(笑った。いや、気になりませんから。)
「Feel of Beat、感じて感じ合って、僕らのSoundを楽しんでいってください。」
そう言うVo.のSpinna B-illの声はファルセットから野太い低い声まで実に幅が広い。そして岡村靖幸に似ている。これは関係ないか...でもダンスしながら踊っちゃうところも似ている。しかもうまい。共通しているところはそれだけじゃなくて、彼自身にSoulがあるっていう部分も。
ライブを見ていた人からは、
「レゲエって聴かないけどいいね。気持ちいいねー。」
「昔聴いててしばらく聴いてなかったけど、気持ちがよみがえった!」
そんな声を聞いた。
そして最後の曲。
「最後にラブソング歌っちゃいます。最後はみんな声を出そうよ。」
そう言って、みんなが手を上に挙げながら合唱。きっと初めて見た人の方が多いはず。
でも、みんなそれぞれアルコールを気持ちよく体に入れながら、そのSoundに揺られていた。ROOKIE A GO GOでの出演は深夜の3:00。深夜っていうだけでテンションもあがりやすいけど、きっと多くの人がさらにいい気持ちでこのSoundにゆられるんだろうな。
□■ Spinna B-illにライブ直後インタビュー ■□
>Fujirock出演が決まった時はどう思いました?
「来ちゃったな」って思いました。やっぱりバンドをやる人にとってはFuji Rockって憧れでしょ?それに出られるってことだからねー。
>今回見たいバンドはありますか?
レッチリと、Dry&Heavyと...2日目のFOHは見たいのばかりだね。
>最後にFuji Rockへ向けてひとこと。
とにかく自分もFujirockを楽しみたいな、って思ってます。すべてはフィーリング。いままでにない音楽の形、Soundを感じてください。
Spinna B-ill and the CAVEMANSのHPはこちら、http://www.s-bill.com/
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私ってばFRFは皆勤なのに、恥ずかしながら一度もROOKIE A GO GOのライブを見たことがない。今年こそは、と思っていたので、今度は都会の密閉された箱の中ではない(それはそれで好き)、FRFでの彼らを見に行こうと思う。ビール片手にね。
report and photo by ORG-ai. The copyright of the photos belongs to "say38" Takahashi. (July 22, 2002)
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