
Fuji Rockin' People Vol.6 --寺田さん(ティーム)--Part2
【演奏の出来不出来やアーティストの良し悪しを越えた部分ですごく楽しいお祭りに なっているんだよということを伝えたいね】
――開催中はどんな動きをするのですか?
「開催中は、やることが一杯ある。作ったからOKというわけでなくて、トイレではバキュームや清掃の問題が常に起きているのでそれに対するメンテナンスの指示を出したり、あそこは水の管が一本しかないのでアヴァロンやホワイトで水が出ないことが毎回ある。みんな一気に使うので水がへるというのもあるし、(水が出るグリーンやオアシスエリアから)距離が長いということで水圧の問題もある。水が止まったときポリタンクや10リットルのミネラル水のタンクに水をガンガン詰めて軽トラックで運んだ。そのときはニール・ヤングが始まるときで、くそーとか思いながらやっていた(笑)
ただ、スタッフみんなが全体を理解しているのでどこか問題起きたときに立場関係なく対応できる。みんながそれに対して気にしているし、役割分担踏まえたうえで行動できる。みんなが全体を把握して、かつ役割分担を知っているから対応できる。だけどお互いの領域には口出しはしない。
お客さんから見えないところでサポートしている価値観というかな、それが喜びだよね。そういう価値観をみんなが理解してきたと」
――ライヴを観る機会はありますか?
「ライヴを観る機会は少しは作れる。自分がチェックしておきたいのは観れる。昼間にアクシデントが起きて、夜は比較的おさまっていることが多いので。
良かったステージは、ケミカルブラザース。元々エンジニアやっていたんで分かるけど、フジロックは音がいい。特にグリーンステージ。ケミカルはCD聴いてもつまらないんだけど、ライヴは良かった。あとはZZ TOP、それとPHISH。結構歩きながら観ているんですよ。今年ならニール・ヤングやパティ・スミス。パティ・スミスは水を配っていたんで、ステージは観れずに音だけ聞いていた。あとはマーキーのアニ・デフランコは良かった。納得した。上手いと思った。たまたま行ったらショーが繰り広げられている。一生懸命仕事をやったんで、そういうタイミングに恵まれているんじゃないかな。
フジロックで観たいのはオールディーズもそうだけど、U2を観たいね。グリーンでやったら格好良いと思う。あと、昔のバンドでも最近出ている新譜に良いものが多い。観たいといえばディランとかも良いよね。ただ今年気になったのはニール・ヤングが演奏しているのに、寒いせいか、お客さんがタラタラ帰っていったのが気になった。体が持たないというのもあるだろうけど、大御所に対する敬意があっても良いんじゃないかな。
フジロック自体が、苗場の2年目で分かったんだけど、超ビッグネームでなくてもコアなファンが来るということで、コアなファン+αをどう増やして行くかということになる。フジロックという存在感が出来てきたので、あそこで行なわれるお祭りが、どれも素晴らしいし、格好良いということを知らせたいね。演奏の出来不出来やアーティストの良し悪しを越えた部分ですごく楽しいお祭りになっているんだよということを伝えたいね」
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Intro/Part1/2/3/4
reported by ORG-nob (Dec 2, 2001)
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