
Fuji Rockin' People Vol.11 --ホワイト・ステージのPAのヘッド、東さん--Intro--
今回のインタビューは97年よりホワイト・ステージのPAのヘッドとして、フジ・ロックの運営に携わってきた東さんだ。中心スタッフならではのエピソードを交えながら語ってくれたフジ・ロックへの熱い思い、仕事柄世界中を回ることも多い東さんの旅の話などはホンマに興味津々でおもしろかった。
その日はインタビューという事を忘れて話に聞き入り、夜中中話し込んでしまったくらい。とにかく関西弁で冗談を随所に交えながらしゃべって下さった東さんの人柄とフジ・ロックへの思いは底抜けに明るくて深い。フジ・ロックに対する熱い思いを秘めて働くスタッフのメッセージを少しでもこの記事から感じてくれるとありがたい。
【初年度だからこそ。驚きの裏話】
フジ・ロックは、今はすごく大きなイベントになったんやけどな、始まる前のイメージはお祭りといった気分でな、あまり実感が湧かなかったんよ。正直フェスティバルをやるといっても何が起こるのか、なんとなくにしか理解していなかったしな。まあイメージとしては映画『ウッドストック』(*1)でしかなかった。その中でさらさらっと作業が進み、確かなイメージが分からないままライヴに突入していったという感じかな。
そうそれでな、あの時の事を思い出して笑うのはステージの袖に屋根がなかった事やね。どうやったら雨に濡れへんでええんやろうとみんなで考えてな、とりあえずはブルーシートをかき集めて屋根状にして、機材の上に被せていたりしていたんやけど。でもな、あの台風の1日目の雨でブルーシートに雨が溜まって、最後には溜まった雨水が機材にかかってしまったんや。97年の二日目は中止になったから良かったものの、ミキサーがつぶれそうやったし、機材の事を考えると出来なかったかも知れんな。
*1.1994年にワーナーホームビデオから発売された記録映画『ウッドストック 愛と平和と音楽の三日間 Woodstock』の事。これ以外にもウッドストック関連のビデオは数多く
発売されている。
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Intro/Part1/2/3/4/5 reported by ORG-naoto (July 13, 2002)
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