
Fuji Rockin' People Vol.6 --寺田さん(ティーム)--Part3
【一人の思考で動いているのではなく、全体がひとつの生き物になっている感じです ね】
――初めに思い描いていたフジロックの青写真と現在は違ってきていますか?
「場所と環境が変わっただけで基本的なスピリッツは変わってないね。ただ、マンネリ感が出るとマズいんで違った表現法をたえず考えている。それは主催者が考えることだろうけど、主催者だけでなく、みんなが考えているね。
例えば、サーカスをやるという気持ちは分かるけど、大きな出費だよね、ということが分かるわけで。サーカスをやるのはステージを作って場所もいるし、でもそれをやってしまうというのはフジの全体構想を一個一個実現してるということが分かる。映画もやりたいし、ポエトリーリーディングやソーラーステージもやりたい。
だからスピリッツは変わってないと思う。一人の思考で動いているのではなく、全 体がひとつの生き物になっている感じですね」
――フジロック期間中は寝れますか?
「スタッフサイドはどこかで仮眠する。旅館に戻るのは車で10分だけど、それなら車の中で仮眠するって感じかな。5時にすべて終わって8時までにクリーンアップが必要。キレイなフェスティバルといってもゴミはあるわけだし。あと、照明のチェックは夜だけだし、音響の調整も夜にやる。みんながみんなローテーションを組みながらやっているけど、人数に限りがある。けど、寝ないと体が持たないんでそれは無理が客にうつってしまう。だから無理はしないようにしている。お客さんが元気なら僕らも元気だし、お客さんの元気をもらっているって感じかな。
フジロックを一週間やりたいね。前の週の土曜から日曜まで7泊8日で木曜はオフ。ぐっすり眠りたい。今のように三日半だと72時間起きるのは無理なんだよやっぱり。最終日に無理がくるし、目一杯楽しんで月曜仕事という人も多いんで余裕あるスケジュール取れるともっといいかなと思っている」
――今年は砂埃がすごかったですね。
「会場での砂埃はオアシスエリアで水を撒いたけど、焼け石に水というかすぐ乾いてしまう。オアシスエリアはもっとゆったりした方がいいので改善したい。今だと『苗場センター街』みたいであまりオアシスじゃない。トイレの会期中の日常のメンテナンスはやらないとああはならないので、評価されていいんじゃないかという気がする。何とか品位を保っている。ただあまりに出来すぎるのもというのはある。不便なんだけど、不便さが楽しいが基本で、自分のことは自分でやろうという生活能力が低い人は来たらつらいんじゃないの。暴力行為や怪しいものを売っている人は注意するし規制するよね。僕らのことを理解してくれない人も来て欲しいけど、最低限のマナーは分かって欲しい、それはみんなの共通した思いだから」
Part4へ
Intro/Part1/2/3/4
reported by ORG-nob (Dec 2, 2001)
|