
Around The Fest. Vol.5 --スリーピース--Part3
スリーピースは'01年も再度フジロックに出演を果たす。前夜祭のトリを皮切りに、原は「友達だから」という理由でソウル・フラワー・ユニオンのライヴにも乱入。フジロックではそういうコラボレーションがあちこちで繰り返されているのだが、だとしても、原が言動と行動と音楽によって示す意識の自由度の高さには感服するばかりだ。その辺りをちょっとつっこんでみた。そもそも、急な参加で合わせられるものなのか。そう尋ねると、不意に前述の南米ツアーに関連した面白いエピソードが飛び出した。
「合わすっていうか...創り出しますね。合わせる、じゃあないですね。創り出す。やっぱり海外に行ったのがでかかったすね、そういうのが自由になれたってのは。トドスのボーカルと俺、メキシコで普通に喋ってたんですよ。そしたら会話にリズムが出てきて、なんかラップになってきて。したら、段々人が集まってきて、みんながそれに合わせて踊り出して! 二人の会話が音楽になったんすよ」(原)
「誰かがコンガ持ってきてなあ?」(永野)
「そう、それでコンガ叩いてみんな踊りまくって。最終的にはライブハウスのオーナーがいい加減にしろっていって電源を落としたっていう(笑)。ロスでも(同じようなことが)あったな...。だから楽器すらなくたって音楽はできるっていう」(原)
「そこに人がいれば、音楽はできんねんよ」(永野)
それにしても数々の飛び入りといいトドスとの出会いといい、フジの楽屋裏ではそんなに頻繁にバンド同士の交流が行われているのだろうか。特に、海外勢はフェスそのものを楽しんでいるのだろうか。バックステージの様子はどうなのだろう。
「いや、それは(みんな)楽しんでるよ」(永野)
「うん。まあバンドによると思うけど、うちらが接する限りではみんな楽しんでますねえ。ホットハウス・フラワーズの人と、俺(お互いを誰だか)知らないでずっと踊ってたっていう(笑)」(原)
「向こうから出演したいっていうの(逆オファー)も多いって聞くし、海外ツアーしててもフジ・ロック・フェスティバルって結構知られてたりするし。
あたし前夜祭だけ行ったことがあって。フィッシュボーンの歌う人...そうアンジェロともあたし喋ったんですよ。そしたらその人も、何がいいってこの山のヴァイブレーションが最高だ!って。このフェスティバルは素晴らしいって。スキャフル・キングのステージに飛び入りしたりして、そういう楽しみ方もしてて。そういう人もいたし」(永野)
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Intro/Part1/2/3/4/5/
reported by ORG-joe&photo by ORG-saya38 (June 25, 2002)
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