
Around The Fest. Vol.8 --HMVマーケティング部門長の藤田浩さん--Part3--
――フジロックに望むようなことはありますか?
「むずかしいですね。でも、もうすでに何かを望んでフジロックにいってるので、フジロックになにかを望むんでは無くて、フジロックを体験した、行った後が問われるんじゃないかな。音楽に対する接し方とか、環境のこととか。フジロックの中でそれができても、その出来たことが日常にもって来れないと。苗場で、俺はロックがやっぱ好きだったんだぜ、という気持ちだとか。あれだけ凄いライブを見て、自分以外のみんなもそう思っているのを見て、そういうのって凄い共有できるじゃないですか。それを分かち合ってエネルギーにするか。そのエネルギーをどうロック魂にするか。または、そこでちゃんとゴミを捨てたりっていうことだとか、フジロック終わった瞬間から、自分に投げかけられるというか。そういう思いのほうが強いですね。フジロックに何かを望むんじゃなくて、フジロックを体験した自分が、何になるのかが大事なんじゃないかな」
――今年のフジロックに出演するアーティストで期待している人、バンドはいますか?
「思い入れと気合で行くと、Jane's Addiction。たぶん今年のエクスタシーは、Jane's Addictionが終わってレッチリだ、というセッティングの間が一番じゃないですかね(笑)あとはフジロックってロックに対するリスペクトがあるでしょ? PATTI SMITHとかTELEVISIONとか。そういうなかに井上陽水さんがあえて出る、なんてそこにロック魂を感じますよね。また、去年もニールヤングにぶちのめされたけど、思いがけずTOOLが良かったし、みたいな期待しないところでやられたりしますしね。そういう点で、今年はPET SHOP BOYSあたりじゃないかな、と。そういう楽しみもありますよね」
――お客さんに関してどんなイメージをお持ちですか?
「最初の3回は、凄い一体感、音楽好きなんだ、ってコミュニティーっぽい感じがあったけど、それ以降は、なんか思い入れがあって俺はこの場所にいるというやつより、その場を楽しむ、夏の風物詩みたいなやつが圧倒的に増えている気がする。でも、どんなやつがフジロックに来てもそこで引き金になればいいと思いますよ。ここで音楽に対する気持ちがきっかけとなればいいんじゃないかな、と。別に悪い意味は無く、客の質感が変わってきているな、と感じてるだけです」
Part4へ
Intro/Part1/2/3/4 reported by ORG-nob (July 24, 2002)
|