
Fuji Rockin' People. 番外編 --FRF'03に向けて 馬鹿大将、日高氏に訊く(第3章 FRF展望)--Part2--
-------------
俺は、子供の時の気持ちをなるべくなくさないようにしようと思ってる。たぶん自分は持ってると思うよ。ワクワクする気持ちって、子供の時はみんな持ってるはずなんだ。それをだんだんなくしていっちゃうんだよね。なぜなくすか?大人になると、自分の経験で物事を考えてしまうし、それと同時に無駄を排してしまうからだよ。
例えば、よくあるツアー旅行なんか、行く前からもうわかってるじゃない?あれに乗ってこれに乗って....方法論だけで考えてしまうから、ワクワクしないんだよね。で、見たことのないものにはなかなか行かない、知ってるものだけ行く。要するに世の中で流行ってるものだけ行く。なぜならわかってるからだよね。安心するんだよ。
でもそれじゃワクワクしない。ただ目の前にある物を目掛けて行くだけだったら、楽しくないよ。だから俺が狙ってるのは、目の前にある物を目掛けて歩きながら、「もういいや」ってその辺に座りこんじゃうこと。その為に大事なのは、みんなにあっちこっちに行ってもらうことだね。俺が一番がっかりするのはさ、「それ知らなかった」っていう人結構いるんだよ。ヘブンまで行ったことないとか、ヘブンを知らない人さえいるんだから。そこはやっぱり見てほしいね。
俺は自分が楽しいことは他人も楽しいことだと思ってる。俺自身が楽しもうと思ってFRFをやってる。「俺達が楽しいんだからみんなも楽しいはず」って、一方的に思ってるんだよね。
-- FRF期間中、日高さんはどうやって過ごしてますか? --
ジープ乗ってあっち行ったりこっち行ったり。で、ライブ見て。俺はもう今年はとにかくスピリチュアルライズド。3年越しだからね。「ホワイトの大トリで絶対スピリチュアルライズドをやりたい!」って、ずーっと口説いてきたんだから。チリペッパーズちょっとだけ見て、すぐ行ったよ。
あとはまあ、仕事してる。色々トラブルがあるからな。トラブルがあるからやっていけるんだよ。相当飽きてるもんね、俺。もう2日目ともなれば「早く終わらないかな」って思ってるからね。結構エネルギーが必要なんだよ、フェスをやるっていうのは。
うまくいっちゃうと、逆にテンションが持たないんだよね。去年も終わった瞬間に「はあ....疲れた」「来年はどうしようかな」って思った。で、もう1回テンションを持ち上げる為に、「中間圧縮の交渉をしよう」とか「パレス・オブ・ワンダーにあまり人が来なかったから、また違うことをやろう」とか考えるわけだよ。そんなことばっかり考えてる。そうやって、自分の気持ちを保ってるんだよね。
今年、「来年もやろうかな」って思ったのは2日目の後半からだね。橋が渋滞し始めた時だよ。結局3日目ものすごく渋滞して、「よし、来年はこれをなんとかしよう」って思った。橋を架けるとか、道をもう1つ作るとか、やらなきゃいけないと思って。大変だよ、行政面から金銭面まで。エネルギーも取られるしさ。でもその方がいいんだよ。チケット売ることだけ考えてたら、俺の気持ちが全然持たないからね。
Part3へ
Intro/Part1/2/3/4 reported by ORG-minifuji. (Oct 14, 2002)
|