
Around the Fest.4--井上ジェイ氏--Part4
【もっとキャンプをしよう】
1回目のフジロックはカメラマンとして参加した。
「割と客観的にスタッフ側もお客さんの側も見ていたけど、やっぱり不慣れなんでスタッフにも不備があったし、お客さんはもっと準備が足りてないっていうか。事前の宣伝が足りなかったと思う。夜は寒いですよとか、雨に対してとか」
でも、今ではグラストとフジの差はどんどん縮まってきて、あまり差がなくなってきたとのことだ。ただ、キャンプに対しての考え方が違う。
「イギリスではキャンプは子供の頃からの自然なことだけど、日本でアウトドアというとファッションになってしまう。『B-PAL』読んでいる人が音楽が好きとも限らないし」
また、ジェイさんはフジロックは10万人くらい来てもいい内容だと語る。
「フジロックでもっと多くの人たちに楽しんでもらうには、キャンプすることを啓蒙することが先決かなと思う。音楽雑誌もキャンプの仕方の記事が載ればいいのにと思う。イギリスもみんながキャンプに慣れている人ばかりではないから、音楽誌や情報誌も特集組むんですよ。テントの建て方とか服装はこうだよ、とかね。webでもやったらどうですか?」
【こんな人に出て欲しい】
フジロックに対しての意見は「(外国勢を連れてくるのに)無理しなくていいと思う。もっと日本のバンドが出てもいいと思う。ボクらは洋楽ファンだけども、もっと幅広く、日本で売れている人も出ていいんじゃないかと思う。グラストもデヴィッド・ボウイとかセレブっぽい人は出ているし。自分の好きじゃない人が出たら、別のステージに行くなり、サーカス観るなりすればいい」
確かに、会社の上司を説得するのに知らないアーティストの名前を挙げるよりは、みんなが知っている人の方がいいし、認知度が上がって、みんなに支持されるフェスになれば運営しやすくなる面もあるだろう(筆者注:80年代のグラストは保守党の議員によって何度か開催中止の圧力がかけられていた。音楽マニアだけでない普通の人の支持があったから続けて来れたという面もあると思う)
「それと苗場という場所は考え直したほうがいいと思う。場所は重要ですね」
フジロックで良かったアーティストは「ニール・ヤングは観たことがなかったので、それが観れたのが去年は大収穫だった。それとレイ・デイヴィスが出てきたのにはビックリした。本当はもっと子連れの人が来てくれるような人を増やせばいいと思う。あと去年のサーカスは良かった。あれは観なくちゃ損だね。サーカスは事前の宣伝が足りなかったかな。観たいアーティストはポール・マッカートニーとかになっちゃうかな。それとXTC。メンバーは2人だけになったけど、ちゃんとしたサポートメンバーを連れてくればいいと思う」
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Intro/Part1/2/3/4/5
reported by ORG-nob and photo by ORG-master (April, 2002)
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