
Around The Fest. Vol.7 --ミラレパ基金の田原智子さん--Part5--
【BBSの書き込みに答える】
――「音楽は政治活動に利用されやすいけど、僕は利用して欲しくないです」
「じゃ、どうすればいいのって反対に提案してほしいです。そもそもアダムが始め
た理由は、最近の若い子は親や学校の先生やニュースキャスターや政治家の言うこと
は聞かないけど、アーティストの言うことなら耳を傾けるという風習はどこでも出来
ちゃっているから、それはどんぴしゃに当たっていてフリーチベット運動はかなり固
定されてきたわけだから」
――この問題についてはどうですか?「ミュージシャンが言っているから、よくわか
らんがフリーチベットと抜かしているやつが嫌いだ」
「でも、それがきっかけになる子がいるわけやん。確かに、チベタンに出てもらう
アーティストさんに100%チベット問題を理解しているかというと絶対そうではない
わけやん。アーティストもお客さんにとってもチベタンが第一歩になってほしい、別
にアーティストにステージアピールを強要しているわけではないし、交渉するとき
も、チベットの問題を100%理解してくれとは言わへんし、発言してくれとは言わへ
んけど。お客さんもアーティストも遊びに学びに感じに来てほしいと思っています。
中には最初から『申し訳ないけど、アーティスト発言は一切なしでお願いします』っ
て言ってくる人もいるけど、それはそれでいいと思うの。自分がコンフォタブルって
思えないことを言えとは私は言えないし。
けど、私はこれがきっかけになる子がいかに多いかっていうことを、すごい大切に
したいねん。チベタンのときに100人ボランティアを集めてオリエンテーションやっ
たんよ、そこで『どうやってミラレパ基金、またはチベットのことを知りましたか
?』って聞くと、そうしたら8割以上はハイスタかビースティーって言うんよ。それで
いいと思う。その子たちが、それがきっかけで、あの日NKホールでボランティアとし
て頑張ってくれたからイベントが成功と思うし。そん中で育ってきている子を見てい
るから、そういうことは気にならない。」
――ステージ言われていることを受け取って、どうするかは自分次第なのに、こうい
うふうに言っている人たちは、まだ自我が出来てないのかもしれませんね。例えば
「それは、ステージ上から一方的に押し付けられるのが、イヤだと思います。自分で
考える余地がないというか」
「書いている子は10代やそこらの子だと思うよ。確かにそう取られる危険性はある
と思うね。もちろんステージ上でフリーチベットって言えば、叫び返さないといけな
いと、そう思うような日本人的心理から言えば。音楽でないから文句を言うのかもし
れないし。でも、さっき言ったように、もし、ビースティーが歌詞で言っていたら
コール&レスポンスで『フリーチベット』って言うで。みんな一緒に歌ってるで。実
際、ビースティーは決して歌の中でフリーチベットって言っているわけではない、自
分達の音楽で、自分達の活動の中で知ってくれればいいって思ってる。アルバムには
ミラレパのHPのアドレスが掲載されているけど。コンサートに騒ぎに来たい子は騒ぎ
に来てくれればいいと思うの。チベタンもブラフマンが出るから来るというのでOK。
そのつもりでオーガナイズしているんだし。でもチベタンでチベットのチの字も知ら
ないで帰るのは、まず、おれへんと思うのよ。
考えてくれたら嬉しいね。言ったことを機会に考えるか、言わなかったことを機会
に考えるかそれは個々に差があると思うけど、叫ばんでも全然いいし、強制していな
いし。質問してくれれば、ブースに来てくれれば嬉しいし、直接話すのがイヤだった
ら電話なり、メールで問い合わせてくれればいいし」
――最後にメッセージをお願いします。
「まずはNGOヴィレッジに足を運んでもらって、別にウチだけではないんで、興味
があったら、こんないい機会はないんで、いろいろ質問してください。私もね、行っ
たら他の団体の人を質問攻めするの。動物愛護の人を捕まえて『本当に肉食うの?』
とか、そんなことを疑問に思っているならぶつけていいと思うの。去年はセーフ・
セックスの人が来てたから、私も相当質問したんだけど。チベットや非暴力に興味が
あったり、質問は大歓迎」
Intro/Part1/2/3/4/5 reported by ORG-nob (July 22, 2002)
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