
Fuji Rockin' People. 番外編 --今年のFRFはどうだったんだぁ!? 馬鹿大将、日高氏に訊く(第1章 FRF'02 総括)--Part2--
学校教育のあり方が、俺イヤなんだよね。初めから「そういうことするな」「そんなヘアスタイルはダメ」「その靴履くんじゃない」とか、通学路があって「他の道を歩いちゃいけない」とか。前もって全部防いでしまうんだよね。危険がないように、失敗がないように。
でもそれは本当の意味で生徒達の教育になってるとは思わない。ある程度の失敗や間違いを起こして、「こういうことやっちゃいけないんだな」「これをしたら痛い目に遭うんだな」「こうすればちょっと面白くなるな」って学んでいくんだよ。それをね、社会や学校で「やっちゃいけません。やっちゃいけません。やっちゃいけません....」。
なぜそういうことをするか?一見生徒の為みたいだけど、俺はそうは思わない。責任取るのがイヤなんだな。面倒がイヤだから、わずか1〜2歩はみ出すことをやめさせるんだ。
よく話すんだけど、日本という国は、過去を引きずってるんだよ。何千年何百年、もしくは明治大正。その頃の常識をまだ引きずってる。だから、新しいものが来ると必ず「NO!」。
例えば何十年か前にビートルズみたいな人達が出てきた時は、「髪の毛が長い→ダメ」「エレキギターでギャーン♪→あんなものは音楽じゃない」。それから今はあまり言わないけど、「茶髪もダメ」とかね。自分がやったことがないものは全部ダメなんだ。確かにその中には正しいこと、やっちゃいけないこともあるんだけどね。
でもそうやって守られてきたがゆえに、「学校に行く」ってことが、「いい中学校に入ること、いい高校に入ること、いい大学に入ること、いい会社に入って、それで人生を終えること」になってる。要するに、あまり無理をせず、とにかく安全な道を歩けるように。その為に○×や記号式で教えられてさ。教育そのものが、「内容」じゃなくて「いかにして覚えるか」になってて、生徒達を「いい学校」に送り込んでいくんだな。
だけど今さ、そうやって一生懸命物事覚えていい学校行って、一生懸命就職活動していい会社入ってどうなる?その会社自体が潰れる時代だよね。結局、今、世の中自体が曲り角に来てるんだ。そういう環境の中で育ってきた若い人達は、ある意味で犠牲者だと思うよ。
まあ一概に言えないけど、そういう傾向でこの何十年か来たわけだ。一方では「何もするな」、もう一方では「勉強しろ」「覚えろ」。「教養を深めよう」とか「知識を深めよう」とかじゃなくてね。
その弊害が生じてるんだよ。それがFRFにも出てきてる。1年目からずっとその弊害はあるんだよ。FRFだけじゃなくて、世の中すべてが、そういう弊害が出てきてるんだ。
若い奴らが、物をボンボン投げ捨てたり、電車の中で座ったりするよな。その辺で座って食べたりする。あれ、どう見たってかっこ悪いよな。だけど本人はかっこいいと思ってるんだよ。それは、ささやかな社会への反抗なんだよ、俺に言わせれば。
あの子達だって何年か後にはわかるよ、「あれはみっともなかった。あんなことよくやってたな」って。それがなるべく早く来りゃいいんだよ。
例えばFRFに来て、前に行って暴れた。それもありだよ。俺が若かったらやると思うもん。人押し退けて暴れて、ケンカになるかもしれない。で、やっぱり後で反省するだろうね。それでいいんだよ。
だからすべてを規制するんじゃなくてね、なんとなく、みんなでさ。目の前の行為だけ見て物事を判断してしまうと、こっちが楽しくなくなるから。あんまり答えになってないかな?
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Intro/Part1/2/3/4/5 reported by ORG-satori (Sept 14, 2002)
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