
Fuji Rockin' People Vol.8 --ソロモン氏--Part5
−新しい店を呼ぶときにどういう風に説得してるんですか?
「まずは文化を説明してくださいってアタックするんですよ。それと、外でナチュラルな場所でお客さんはそういう料理を食べたくなるからやってくれないかって。あとは赤字にならないように私もそばにいて手伝いますよ。荷物を運んだり。私自身すごいその気持ちがわかるから。まずコストを計算しちゃうと大変さをわかっちゃうんです。だから音楽好きでフェス好きで興味を持って参加してくれないと難しい。24時間奴隷のような状況で興味を持たずにやるにはばかばかしい。
でもこういう年に一回のイベントだからみんなで助け合って楽しいですよ。いろいろな音楽も楽しめるしね。スタッフにはそういう音楽的な事は大きいんです。例えば一人に1万円だすからって言っても、何もプラスαなしに納得してくれますかって言っても誰も納得してくれないんですよ。24時間働いて一万円って。10人連れてきても一日十万円、その他に宿から高速、交通費っていったら、わーーーーって。(笑)怖い怖い。かなり厳しくなっていくんですよ。」
−逆に店を出させてくれって言う方が多いかなって思ってたんですけど、そういう売込みはないんですか?
「それはありますね。だから商売、もともと屋台とか専門でやってる人とかもいるんですけど、こっちが期待しているレベルにはなかなかもっていってくれないんです。だから私がチェックするんですよ。何を出してどうやって出すのか。インスタントをだしてやるのはそれはレストランのレベルではない。そういう屋台からの売り込みはいっぱいありますよ。時々まちがって入れてしまうお店もいるんですけど。あとで参ったなぁって(笑)。」
−例えばじゃぁ、僕たちが来年店を出したいってなったらやっぱり厳しい審査があるんですか?
「いやいや、それは凄いシンプルで、ただ「何をやってるんですか?」とか、「どこで店を出しているんですか?」、あとは「どんな料理ですか?」という最低限の質問をします。例えば日本食だったら、まず日本食っていうのは一つの選考理由になりますね。それからもう一つ、他に何か面白い特別な違うものがあれば、それはもう一つの選ぶ理由になりますね。屋台で東京ドームでやってますとか言う人はいっぱいいるんですよ。人間が食べられないような料理をごまかして作るとか。それだとこっちで考えていることとは全然違いますよね。それだとワールドレストランのコンセプトが駄目になるから、そういう事をやられたらすごい困るんですよ。私は自分にはすごい厳しい人間だし、新しくレベルの高いもので日本のフェスティバルを変えようよってフジロックに関わっているわけだから。これが私の仕事ですよね。普通フェスティバルに行っても食べ物の事なんかみんな考えていないでしょう? それを変えていきたいんです。」
―そうですよね。やはりフジロックでそういう点は変わりましたよね。あの場所に行って食べ物がおいしいというのは当たり前に徐々になってきましたよね。
「そうですね。そして美味しくて値段も1000円以下に設定します。これは厳しい条件ですよね。これは私が決めています。お客さんは何万円も払ってあの場所にくるわけで、食べ物が高いとみんなも大変だから協力してくださいってお願いします。だから店のマージンがどんどん小さくなってくるんですよ。」
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Intro/Part1/2/3/4/5/6
reported by ORG-yohei& photo by ORG-master (Feb 11, 2002)
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